紅線

『しゃおりーん! 大変! 修が日本へ帰るんですって!』


 電話越しにも関わらず、焦ったアマンダの大声が狭い部屋に響いた。


「帰国? 一時帰国とかじゃなくて?」

『うん。あたしさ、いまさっき参考書借りようと思って修に電話したのよ。そうしたらね、帰国するんだって言われて、もうびっくりよ』

「なんで突然」

『そんなのあたしにもわかんないよ』

「それで? いつ帰るって?」

『それが、今日なの! 十三時半の便で帰るんだって! ねえ、小鈴。どうしよう? どうすればいいの?』


 風雲急を告げるとはまさにこれ。アマンダはもう電話の向こうで泣きそうだ。


「曉慧は? 知ってるの?」

『えぇえ、わかんない。急だし、直接連絡取り合ってなければ、知らないんじゃないかな?』


 いまは八時過ぎ。午後便ならまだ十分間に合う。


「そっか、わかった。ねえ、アマンダ家にいるの? これから出てこれる?」

『うん平気。図書室行くつもりで支度してたところだからすぐ出れるよ』

「この時間だと曉慧はまだ寝てると思うから、直接行こう」

『わかった。曉慧に連絡しなくていいの?』

「いいよ。曉慧にはわたしが電話する」


 アマンダからの電話を切ったそのままの勢いで電話帳をスクロール。通話ボタンをタップする寸前でふと手を止めた。


 果たして篠塚さん帰国の一報を、いま、入れるべきや否や。


 この間、ものの十数秒。とっさの判断で重要事項を告げず、相談があるからいまから行くとだけ伝え了解を取りつけた。

 電話をベッドへ放り出し、クローゼットから着替えをつかみバスルームへ飛び込む。


 篠塚さんとの関係は、曉慧曰く、すでに終わった話。心の内は別として、あの子は有言実行だ。一度決めた以上、あの結論が簡単に覆されないであろうことは、目に見えている。


 しかし、このまま篠塚さんと曉慧が離れ離れになったら、友人関係はおろか、最悪、二度と会わないなんてこともありそうだと、簡単に予想がつく。


 だからといって、篠塚さんの帰国をただ告げたところで「へーそうなんだ」で、終わってしまう可能性大。曉慧から本音を引き出し、もう一度行動を起こさせるのは至難の業だ。

 篠塚さんを焚きつけてもそれはいまさらの話だし。そもそも時間もない。


 こうしてわたしとアマンダが慌てていることすら、曉慧にとっては余計なお節介だろう。けれども、ふたりの気持ちを考えたら、黙って見過ごせないわけで。


 さて、曉慧にどうやって話をもっていけばいいのか。非常に難問だ、これは。


 曉慧宅までの移動時間を、シミュレーションという名の自問自答に費やした。



 玄関で出迎えてくれたのは、曉慧のお母さん。案の定、曉慧はまだ寝ているんじゃないかな、と言われ、勝手知ったる部屋への階段を上がる。


 アマンダはまだ来ていない。ひとりで話をするのは心許ないから、アマンダ到着までは時間を稼いだほうがいいだろう。


「小鈴、どうしたの? なにかあったの?」


 いかにも寝起きの曉慧が、めくっていた雑誌を開いたままテーブルへ伏せて置いた。


「うん。まあ、ちょっとね」

「気持ち悪いわね。もったいつけちゃって」

「いやべつに、もったいつけてるわけじゃないんだけどさ、アマンダが来てから話そうかなって」

「アマンダも来るの? なにがあったか知らないけど——とりあえず、座れば?」

「うん。ありがと」


 ソファに腰をかけ、なんとはなしにテーブルへ目をやった。


 開いて伏せられた旅行雑誌と、重ねられた同じく旅行雑誌が数冊。その横には、霞海城隍廟でもらった紅いお守り袋からはみ出す紅線が。

 思わず手を伸ばし、雑誌のタイトルを読み上げる。


「東京近郊自由旅行……鎌倉・江ノ電小旅行……?」


「曉慧、これ?」と、言うが早いか、立ち上がった曉慧が「なんでもない!」と、雑誌とお守り袋と紅線を一纏めにし、テーブルの下へ片づけた。


「爸と媽が日本へ旅行に行きたいって言いだしてさ。しかも東京へ行きたいからよろしくねですって! ホント、私だって詳しいわけじゃないのに、急にそんなこと言われても困っちゃうわよねー。前回だってそうなのよ。突然、雪が見たいから北海道へ連れて行け、だったの。北海道って広いのよ。いいところ見繕って計画立ててねって丸投げされて、行ったら行ったで文句ばっかりだしもう散々よ。だから……」

「だから?」


 まくし立てる曉慧の目をじっと見る。これ以上はごまかしきれないと観念したのか、声のトーンが徐々にか細くなっていく。終いには諦めたように口を閉ざし、床に腰を下ろすと、力なく笑いため息をついた。


「笑っていいわよ」

「……笑えないよ」

「笑えばいいじゃない。自分から断ったくせに未練がましいことしてるって」

「曉慧……」

「冗談よ。終わった話に未練なんてこれっぽっちもないんだから。ただね、彼の生まれ育った場所をちょっと見てみたいなーって思っただけよ」

「ちょっと見るだけ? じゃあ、それはなに?」


 重ねられた雑誌に挟まる紅線に、ちらと視線を向けたあと、再び曉慧を見据えた。


「小鈴ってば、意地悪ね。そこまで言わせる? あーわかったわよ。白状する。紅線はね、鎌倉の海にでも捨ててこようと思ったのよ。悪い?」


「紅線ってたしか……」


「そのとおり。良縁が成就するまでずっと持っておくお守りなのは知ってるわよ。だけど、なんて言うか……ここらで一回リセットしてみようかなーみたいな?」


「だからって、いくらなんでも捨てたらまずいでしょう?」


 何気ないふうを装う曉慧はそのじつ、かなり重症のようだ。


 真剣に何度も月老に祈りを捧げ、肌身離さず身につけていたお守りの紅線を、篠塚さんの故郷である鎌倉の海に捨てる。


 一回リセットなんて冗談めかしているけれどそれは、二度と恋愛をしない決意表明以外のなにものでもない。


「私はね、欲張りなの。欲張りだから新しいものもほしいけどさ、それよりなにより積み上げてきたものも捨てられないんだ。これから先にあるかも知れない不確かなものと、いま手のなかに確実にあるもの。どちらかしか選べないんだったら、確実にあるものを選択するしかないじゃない」

「嘘ばっかり。曉慧は欲張りなんかじゃないでしょ」


 自分に言い聞かせるように言いわけをする曉慧を見ているのは、辛い。


「いやねえ、あんたが泣きそうな顔してどうするのよ? 私は大丈夫。もうスッパリ割り切ったんだから。心配しないで。ね?」

「心配するなって言われても、曉慧のことだもん。心配するに決まってるでしょう」

「うん。そこは感謝してるわ、小鈴」

「べつに、心配するのはわたしの勝手だし。でもさ、割り切ったのなら、どうして篠塚さんの故郷へ行きたいの? やっぱりわたしにはわかんないよ。本当は忘れられないからいくんじゃないの?」

「忘れるわよ。だけどさ、思い出くらいあったっていいじゃない」


 泣きそうな顔をしているのは、曉慧のほうだ。


「ねえ、もう一度やり直せないの? 篠塚さんだって本当は……」

「小鈴の言いたいことはわかってる。でもお願い、もう言わないで。決めたんだもん」

「曉慧が決めた理由も変えられないのも知ってるよ。知ってるけど、このまま離れちゃって、後悔しないの?」

「後悔? する、だろうね。でも、それでもいいのよ」


 薄い笑みを浮かべた曉慧の顔は、泣き顔よりも酷く歪んで見えた。


「曉慧! 大変! 一大事!」


 叫び声とともにバタバタと足音を響かせて飛び込んできたアマンダは、すっかり息を切らし、ゼイゼイと苦しそうに胸を押さえている。


「なによ? あんたまでどうしたの?」

「修が……修が、日本に帰るって!」


 アマンダの言葉に一瞬目を丸くした曉慧がわたしを振り返り、訝しげに目を細めた。


「へーそうなんだ。そういうこと」


 終わった。アマンダってば——タイミング悪すぎ。


 わたしとアマンダの意図に気づいた曉慧は、すっかりご機嫌斜め。頭に血が上っているアマンダから機関銃のように浴びせられる口撃を「ふーん、それで? だから?」と、右から左へと躱している。


 直情的に責め立てれば責め立てるほど、追い詰められた人が意地を張るのは当然だと思うのだけれど。アマンダの性格では、止まらないのも仕方がない。


「ねえ、曉慧。好い加減意地張るの止めなよ」

「私は意地なんて張ってないわよ?」

「だからさあ……。さっきから終わった終わったってそればっかりじゃない。曉慧は修が好きなんでしょう? だったらなんでそんなに終わらせたいのよ? 前向きに考えようとは思わないの?」

「私はこれでも十分前向きなつもりだけど? 前向きに考えて出した結論がこれなの。べつにあんたに理解してもらおうなんて思ってないからいいけど!」

「曉慧あんた、なにその言い草!」


 ふたりの言い合いに、口を挟む余地もない。けれど、聞いているうちに、だんだん腹が立ってきた。


「前向き、ね。月老が言ってたよ。縁を選ぶのもつかむのも、結局はその人の意思次第なんだってさ。曉慧にその気がないんだもん。それじゃあどうしようもないよね」


「小鈴? いきなりどうしたのよ。あたしたち、曉慧を説得しに来たんじゃなかったの?」

「うん。そうだよ? でもさ、いくら話しても堂々巡りだし。後悔してもいいって言うし。もういいよ」


 アマンダの顔色が変わった。

 気持ちはわかるけれど、わたしももうこれ以上、不毛な言い合いを続ける気になれない。


「そうよ。私は後悔してもいいと思ってるの。だって、同じ後悔するのなら、将来行き詰まってからより、いまするほうがずっとマシだもん」

「マシって……なに言ってるの? そんなあるかないかもわからない将来のために、いまを諦めるなんておかしいよ!」

「そうかな?」

「ちょっと小鈴! あんたどっちの味方よ?」

「たとえ後悔する将来でも——選べるんだからいいじゃない」


 どうでもいいよとばかりに、わたしは吐き捨てた。


「……小鈴」

「後悔できる将来も選べなければ、後悔した過去を思い出にもできない人もいるんだよ」

 ——わたしとカイくんみたいにね。


 視線の先には、唇を一文字に結んだカイくんが、哀しい目でわたしを見つめている。


 わたしとカイくんは、同じ時間を共有している。けれども、わたしたちは死者と生者。どう足掻こうと、いまさら選択の余地もない。


 なにが空気だ。なにが水だ。そんなのは全部、嘘。わたしはただ、この現実から目を逸らしているだけじゃないか。


 わたしとカイくんの将来なんて、どこにもないんだ。


 わたしはこんなに、カイくんが、大好きなのに。


 唇を噛みしめ、零れ落ちそうになる涙を堪えようと、下を向く。


「小鈴、ごめん」


 わたしの気持ちを察してくれたのだろう。床から立ち上がった曉慧が、抱き締めてくれた。アマンダもわたしたちの肩に腕を回し、抱きついてくる。


「あたしもごめん。言いすぎた」


 慰めてくれるふたりの気持ちはうれしいと思う。けれども、曉慧とアマンダが、わたしの置かれているこの状況を知ったなら——なんて、浸っている場合ではなかった。


「時間!」

「えっ? あっ!」


 弾かれたように体を離したアマンダが、携帯電話で時間を確認する。


「まずいよ! もう十一時半だ」


 ふたりの視線が、曉慧に注がれる。


「曉慧!」

「どうする? これが本当に最後だよ?」


 一呼吸置いて、仕方がないわね、と、ため息をついた曉慧が顔を上げ、笑った。吹っ切れたようなきれいな笑顔だ。


「行く」


 満面の笑みで「やった!」と、両拳を突き上げるアマンダの肩を叩く。


「喜んでる場合じゃないでしょ! 急がなきゃ」


 そうだった十三時半の便だったと叫んだアマンダの声に曉慧の顔色が変わる。


「あんたたち、なんでそれを先に言わないのよ!」


 怒鳴りながらベッドの脇に放り出してあったバッグをつかみ、曉慧は真っ先に階段を駆け下りて行った。


「タクシー捕まるかな?」

「電車のほうが早いよ」

「ごちゃごちゃ言ってないで! 走るわよ」


 決断した曉慧の行動力に、惚れ惚れする。


 駅までの道程をほぼ全力疾走し、タイミングよくホームへ滑り込んできた電車に飛び乗った。

 三人三様、閉じたドアやポールに寄りかかり、苦しい息を整える。こんなに走ったのは、何年ぶりか。火照った体に冷房の風が心地いい。


「間に合うかな? なかに入っちゃってたら、どうしよう?」

「電話して足止めしておけば?」


 返事もそこそこに電話を取り出すアマンダ。その横では曉慧が、アマンダの動作を目で追いながら、汗で張りついた髪を指で梳き、ポケットから取り出したゴムで結わいている。


「どうしよう? 出ないよ……なにやってるんだろ」


 アマンダが踵を小刻みに踏みならしながら、焦りの色を濃くしていく。同時に顔色をなくしていく曉慧の手を、わたしはそっと握った。


「大丈夫。間に合うよ」


 心なんて昨日の今日で変わるものではない。だから、ふたりの縁は絶対に切れない。


 たとえ間に合わずにすれちがってしまったとしても、篠塚さんの連絡先はわかっている。曉慧がその気にさえなれば、追いかけて行くことも可能だ。


 頷く曉慧に微笑み、心のなかで『大丈夫』と何度も唱えた。


 松山空港駅でドアが開いた途端、曉慧を先頭にわたしたちはまた走り出した。エスカレーター待ちの行列に並ぶのももどかしく階段を駆け上がり、人波をかき分け二階の国際線搭乗口へと急ぐ。


「あーもうダメ。無理。疲れた」


 搭乗口前に着いたところで、アマンダがヘナヘナとその場へ座り込んだ。


 こんなところで座らないでよ、体力ないわね、と、口々に呆れた声を浴びせるが、わたしと曉慧だってすっかり息が上がっている。

 荒い呼吸を繰り返しながら顔を見合わせ、どちらともなく苦笑いしてしまった。


 周囲を見渡せば、電話中のビジネスマンふう男性や、若いカップル。家族旅行らしき集団のなかには、飛行機の玩具を手にくるくると走り回る男の子。傍らでは女の子が大泣きしている——兄妹かな。


 このフロアの見渡せる範囲に、篠塚さんの姿はない。保安検査へ向かう行列のなかにも、彼の姿は見えなかった。


「いないね? もうなかに入っちゃったのかな?」

「十二時過ぎたもんね……」

「どうする?」

「とりあえず、探してみようよ。どこかで休憩しているかも知れないし」

「そうだね、探そう。曉慧はすれ違ったら困るからここにいて。アマンダ、手分けしよう。わたし、階段から下探してくる」

「じゃあ、あたしはこの階、ぐるっと見てからエレベーターで下りるわ」

「右回り」

「了解。あたしは左回りね」


 曉慧をその場に残し、篠塚さんを探しつつ階段を駆け下りた。


 すれ違う人、チェックインカウンターに並ぶ人。キョロキョロと顔を確認しながら走る。篠塚さんに似たうしろ姿を見かけては追いかけ、近寄って顔を覗き込み、時折すれ違うアマンダとも短く言葉を交わす。


 このなかのどこかに篠塚さんがいてくれたら。祈るような気持ちで探し回った。


 手に握り締めた携帯電話を確認すれば、時刻はもう十二時半近い。曉慧もひとりで不安だろうから急いで戻ろう、と、これ以上の捜索を断念し、二階への階段を駆け上がった。


 階段を上りきったところで、もう一度周囲を見回す。やはり、間に合わなかったか。


 気落ちしているであろう曉慧はまた、縁がなかったのだから諦めると言いだすかも知れない。せっかくその気にさせたのに、これで終わりなんて悲しすぎる。彼女を慰め、いかにして背中を押すか。


「難問だな……」


 ぼそっと独り言ち、進む先に見つけた姿に思わず目を疑った。

 視線の先、五、六メートル向こうにあったのは、願ってもないふたりの姿。


 まるで女の子のような——いや、ホンモノの女の子ではあるのだが。あんなにかわいらしい曉慧の笑顔ははじめて見た。

 曉慧の腰に軽く腕を回している篠塚さんの目尻を下げた笑顔も。


 あんな顔するんだ。


 走り回った疲れも忘れ、しばし呆然と、ふたりの様子に見惚れた。


「しゃおりーん! ダメだった、どこにもいないよー」


 背後で嘆くその声とともに、両肩がずっしりと重くなった。

 電話を掛けてみたけれどやっぱり繋がらないどうしよう、と、荒い息のアマンダが、さらに体重を預けてくる。なんとか踏ん張ってはいるが、ひっくり返りそうだ。


「重いよ」


 ギブアップと肩に乗せられている手を叩けば、アマンダは「どうしよう」と、項にグリグリ頭を押しつけてくる。


「ほら、アマンダ。あそこ!」


 指差し、顎で示して、やっとアマンダが顔を上げてくれた。


「え? あ? ああっ?」

「しっ! 声が大きい」

「あ、ごめん」


 声を落としたアマンダが、わたしの耳元で囁いた。


「なんか、うまくいったっぽい、ね?」

「うん。そうみたい」


 ふたりの姿から目が離せない。アマンダが「いいなあ、幸せそうだね」と、笑う。


「ねえ、なにを話してるのかな?」

「さあ?」


 曉慧と篠塚さんは、わたしたちの存在に気づきもせず、ふたりの世界に入り込んでいる。


 雑踏のなか、この距離では、顔を寄せ合うふたりの会話までは聞こえない。


「いいなぁ。あたしも彼氏ほしー」

「うん」


 アマンダとコソコソ話をしながら、幸せそうなふたりを鑑賞しているうち、ふと、違和感を感じる。

 なんだろう、と、上から下まで眺め、うっかり「あっ」と、声を上げそうになった。


 あれはまさか——紅線?


 錯覚ではない。ふたりの足首に巻きつき繋がる、一本の紅い糸がはっきりと見える。


「……月老」

「え? 月老?」


 口を突いて出た呟きに、美形好きアマンダがすかさず反応した。


「え? ああ、月老にお参りしたかいがあったなぁって」


 このごまかしは、アマンダにでも十分通用するだろう。


「うん。あんなに何度もお願いしといてホントに諦めちゃったらそれこそ罰が当たるわ」

「あはは。そうだよね」


 アマンダは、正しい。顔を見合わせ、笑った。


 ふたりのこれからは、まだまだ平坦とは言えないのだろう。しかし、辛いことばかりではない。ふたりで乗り越えるからこそ得られる幸せも、きっとたくさんある。


 彼らは、もう大丈夫だ。




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