宇宙からのファーストコンタクトか?

今日の明け方4時過ぎの出来事である。


私はある声でハッと目が覚めた。その声はくっきりはっきり私の頭上で聞こえてきた。


「ウェイカ~ップ!(wake up)」


無邪気な子供のような声だった。マイクのような機材に向かって発しているように聞こえた。


時刻を確認すると4時7分。(0407)足すと11。11は私の生まれ日であり、転換期の予兆や11次元とも読み取れた。


大きな声でいきなり起こされたので胸がドキドキした。私は一人暮らしだし家の中にもちろん子供なんていない。


しかも聞こえてきたのは天井付近からだから なおさら不思議だ。我が家は最上階ではないけれど上階の住人は半年ほど前に退去していて今は空き家となっている。


ドキドキしながらも、これは宇宙からのファーストコンタクトではないかと考えた。なぜなら私は、数日前から奇妙な能力が開花したからだ。


その能力というのは、夜仰向けにベッドで寝ようとしたときに、 白い天井を見ながら内なる自分に数々の質問を投げかけるということから始まった。


この先自分の人生をどう展開すればいいのかわからず、切羽詰まった状態で中の自分に問いかける。


質問をした後に、自分の胸のあたりの体感がどうなるかという実験でもあった。ざわざわするのかそれともほんわり温かく感じるのか。


そうすることで内なる自分からヒントを得たかった。


いくつか連続で質問をしていると、それまでぼーっと見ていた白い天井が徐々に暗くなり始め、まるで宇宙空間のような星空が広がって見えてきたのだ。


小さな無数の煌めく星々が暗闇を彩る。自宅のベッドに居ながらプラネタリウムを見ているような感覚。


「え?何コレ!何、ナニ??」


自分の目がおかしくなったのかと思ったけれど、目をしっかり見開くと更に星空は鮮明に見え、遥か彼方までリアルに実感できる。


こんな現象は生まれて初めてだったから怖くもあり、どこか氣持ちが悪かった。自分は大丈夫なのだろうかという変な思いも出てきた。


けれども気づくと呼吸が深くなっていた。寝ながら大宇宙を感じたら意識せずとも自然に深呼吸している自分。


最初は怖かったけれど、こんなに美しく壮大な宇宙を見せられたら、これはこれで楽しんでしまおうと開き直った。


中の自分への質問なんてすっかり忘れ、ただひたすら煌めく星々を眺めていた。


翌日になって別居している相方にこのことをメッセージしたけど、疑ったり茶化したりもせず素直に驚いてくれ、ひたすら凄いと共感してくれた。


相方との会話で、なぜ急に白い天井が星空に見えたのか分析してみた。


内なる自分への質問もあるのだろうけど、その他にも色々と分かってきたので、夜になるのを待ってふたたび星空が見えるのか実験することにした。


二晩目も星空をすんなり見ることができた。


やっぱりそうだ、私の思った通りだ。この方法を使えば、 何の変哲もない自宅の天井が、プラネタリウムのような美しい星空になるとわかった。


しかも切り替えも自由自在だ。


白い天井から宇宙空間の星空画面への切り替え方法もわかった。その逆も然り。

そうかそういう仕組みかと納得できた。


こんな特殊能力を5日間続け、6日目の今朝、冒頭の子供のような声で起こされたというわけだ。


寝ながら宇宙空間をダイレクトに感じる能力を習得した私に、内なる自分または銀河連合のどなたかが ファーストコンタクトを仕掛けたに違いない。


怖がりな私が極力怖がらないようにと、可愛らしい子供の声を使って「目覚めて」と呼びかけてきたのではないだろうか。


「けど、なんで英語なんだろうか・・・」


もしも今後も私と通信してくださるのなら、できれば日本語がいいなと思う。そもそもの日本語は宇宙語だと言われているし、何より私は英語が話せないからだ。


わがままで贅沢言って申し訳ないと思うけれど、あんなに大きな声じゃなく、日本語バージョンのテレパシー的なもので今後はお願いしたいと思う。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る