『探偵都市・最終章』
ソバカス顔のベッキーへ。
腑抜けてしまった僕の事務所から君が去り、もう2ヶ月が過ぎた。
怪盗王デウスマキナの復活は、君の国まで伝わっているだろうか?
こちらはその跳梁を報せるニュースでまた持ちきりだ。探偵保護法廃棄も見直され、彼の死を信じていた3万人の探偵は生気を取り戻した。
怪盗王の連夜の犯罪は以前と変わらないままに華麗で無血で、彼の信奉者によるせせこましい悪事も裏街に彩りを添えている。
記者が焚くフラッシュは明るく、煉瓦造りの街の住民は再び、活き活きと怯えだした。
やはり街はデウスマキナが必要だった。
僕ほどあの怪盗の手口、心理、哲学や浪漫を理解出来ていた追跡者はいないんだ。
もう僕という探偵は街にいない。
怪盗王はパートナーを求めている。意味はどうとってくれても構わないよ、ベッキー。
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