もし恋じゃなくても

きみが風じゃないなら

どうして胸がくすぐられる


きみが星じゃないなら

どうして願いごとをしたくなる


きみが月じゃないなら

きみを見てせつなくなるのはなぜ


きみが陽だまりじゃないなら

どうしてこんなに暖かいの


この雨がきみの涙じゃないなら

悲しい唄に聴こえるのはなぜ


きみが虹じゃないなら

消えてほしくないと願うのは


きみが夢じゃないなら

もっと見ていたいと思うのは


どうして


あなたが香水じゃないなら

どうしていい香りがして


ビーズクッションじゃないなら

なぜそんなに柔らかくて

飛び込んで顔を埋めたくなるんだろう


あなたがジェラートじゃないなら

どうしてこんなに溶けそうで


あなたの言葉がチョコレートじゃないなら

こんなに甘く感じるのは


どうして


きみが雪じゃないなら

なぜ心に降り積もって


汚れた心を隠してくれる


きみが海じゃないなら

なぜこんな口に入る水はしょっぱくて


きみが夕日じゃないなら

なぜきみを見つめている

ぼくの顔が紅いんだろう


あなたが光じゃないなら

どうしてこんなに眩しくて


あなたが優しさじゃないなら

あなたが幸せじゃないなら

こんなにあなたを求めてしまうのは


なぜ


これが恋じゃないなら


いや、もし恋じゃなくても


う〜うん、たとえ恋じゃなくても


きっときみは


そう、あなたは















きっと素敵な何かでできている

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