第10話 旧友からの電話

 亡くなったはずの友人から電話があった。


 仕事中で忙しかった僕は18時にかけ直してくれと頼んだ。


 おそらく共通の友人の悪戯だ。


 少し早く手が空いた僕は履歴の番号にこちらからかけてみる。


 しかし未使用のアナウンス。


 ただ約束の時間になった瞬間、再び着信音が鳴った。


 ああ、この律儀さは本物の彼だ。

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