プレイ
『ただの<余興>だよ』
クォ=ヨ=ムイがこともなげにそう言ってのけた瞬間、俺は、怒るとか憤るとかを通り越して、ただ唖然としてしまった。<神様>ってのは、こんなにいい加減なのか? 理不尽だとは思ってきたが、これはそんなことも通り越してる。人間を馬鹿にするのもほどほどにしろ!!
なんて考えたら、当然、その思考も読まれていた。
「人間を馬鹿にだと? とんでもない。馬鹿になどしてないさ。私にとっては可愛い可愛い愛玩動物だからなあ?」
『…こいつ……!』
「いいぞ、その
くは、くはは、くぁははははっははっはははははははは!!」
およそ<邪悪>としか言いようのない
「いい! いいな! お前、いいぞ! よし、こうなればお前に<褒美>をやろう! 見事奴らを始末できたら、お前の癌を治してやる!
いや、それだけじゃ物足りんか。そう言えば<チート主人公>とやらにはハーレムがつきものだったな。うん、そうしよう。女を助けたら、その女もお前と同じように動けるようにしてやろう。そうしてハーレムを築くといい!
どうだ? やる気が出たか?」
嘲るようにそう言いながら、クォ=ヨ=ムイは指をパチンと鳴らした。
その瞬間、
「…パパ…? ママ……?」
という声が聞こえた。声のした方に視線を向けると、今、僕があの怪物から助けた女の子が、動かない両親の体をゆすりながら不安そうに見上げてるのが分かった。
そういうことか……!
「ハーレムって…? 何がハーレムですか! こんな小さい女の子、僕にどうしろって言うんですか!?」
僕にそんな趣味はない! 馬鹿にするのもいい加減にしてくれ……!!
急に大きな声を上げた僕に、女の子はビクンと体を竦ませて怯えた目で僕を見た。当たり前だ。
なのにクォ=ヨ=ムイは、
「なんだ、お前。贅沢な奴だな。それとも私の方が良かったか?」
と言いながら、白いブラウスに包まれた胸を持ち上げるようにして、舌なめずりした。その淫猥さに、背筋がぞくっとなる。
正直、体の方が反応してしまいそうだった。確かに、見た目だけなら彼女の方が好みに近かった。僕は基本的に、大人の女性が好きだから。
「くくく、正直な奴だ。いいだろう。どうせこの体も今回の為に用意したただの小道具に過ぎん。好きにすればいい。なんなら、犯して殺してもいいぞ? 私はそういう<プレイ>もありだからなあ」
そう言って艶めかしく
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます