第56話:『悪食』スキルの謎
王歴327年6月19日:南大魔境・キャット族新村・クリスティアン視点
新たなロードゴブリンと1万のゴブリンを喰らった事で一気にレベルが上がった。
ドッグ族の死体を喰った事でドッグ族にも変化できるようになった。
俺が自分の手で殺した相手でなくても、死体を喰えばスキルが得られるようだ。
『悪食』スキルの条件が未だにつかめきれない。
『クリスティアン』
種族:ホモサピエンス
称号:悪食
レベル:45/∞
「基本能力」
HP: 456
魔力:823874
命力:798327
筋力: 452
体力: 631
知性: 10087
精神: 3984
速力: 457
器用: 410
運 : 498
魅力: 450
変化時は変化した種族とレベルにあわせて基本能力は上昇
「神与スキル」
悪食 :レベル45
:ストマックサブスペイス
:スモールインテスティンサブスペイス
:コロンサブスペイス
:ラバリィ、
:ウルトラセルフヒーリング
:ウッド
:ウッドボール
:ウッドアロー
:ウッドソード
:ウッドランス
:ウィンド
:ウィンドボール
:ウィンドアロー
:ウィンドソード
:ウィンドランス
:パーフェクトヒーリング
:アッシドバレット
:ポイズンバレット
「付帯スキル」
回復魔術:レベル45(スライム変化時)
:ヒーリング、エリアヒーリング・ハイヒーリング
:エリアハイヒーリング・スーパーヒーリング
:ウルトラヒーリング・パーフェクトヒーリング
毒術 :レベル45(スライム・サイドワインダーなどに変化時)
:ポイズンバレット
酸弾 :レベル45(スライム変化時)
:アッシドバレット
薬生産 :レベル45(スライム変化時)
:ピルファーマスーティカル?
:リキッドメディスンファーマスーティカル?
毒生産 :レベル45(スライム変化時)
:ポイズニング
攻撃魔術:レベル43(ロードゴブリン変化時)
:ウッド
:ウッドボール
:ウッドアロー
:ウッドソード
:ウッドランス
:ウィンド
:ウィンドボール
:ウィンドアロー
:ウィンドソード
:ウィンドランス
牙攻撃 :レベル21(ビッグドッグ変化時)
:ファングローリングイートゥ
:ファングスクリューネックカッター
棒術 :レベル11(ビッグオーク変化時)
:スティックアート
剛力 :レベル11(ビッグオーク変化時)
:スーパーヒューマンストレングス
自己回復:レベル11(ビッグオーク変化時)
:ウルトラセルフヒーリング
牙突進 :レベル10(レッドボア変化時)
:ファングラッシュ
飛行 :レベル10
:フライング、グライディング、アヴィエイション
遠見 :バードアイ、ディスタンスビュー、テレフォウトウ
「装備と武器」
投擲用の石
鉄の長剣
綿の下着
綿の靴下
鰐の革鎧
困った事に、スライムに匹敵する強さを持っているのはゴブリンだけだ。
ゴブリンが災厄を振り撒いている現状では、ゴブリンには変化できない。
かと言って、各段に弱いドック族やオーク族に変化する気にはならない。
「クリスティアン村長、大変だ、オーク族の村が壊滅状態だ!」
スキル画面を見ながら色々と考えていると、副村長のグレタが大声で叫びながら俺の私室に飛び込んで来た。
ドッグ族を救った昨日の今日でオーク族が壊滅状態になるとはさすがに予想外だ。
「どうやってオーク族が壊滅した情報を手に入れたのだ。
オーク族が救援要請をしてきたのか?」
「いや、誇り高いオーク族はドック族と違って救援を求めてこない。
こちらが放っていた偵察部隊がゴブリン族の襲撃を確認して報告に来たのだ」
「だったらこれからオーク族が救援を求めたり逃げて来たりするのではないか?」
「偵察の連中の話では、玉砕覚悟で徹底抗戦しているらしい」
「そこまで覚悟しているのなら、そう簡単にはやられないではないか。
最近オーク族にヒュージ級が現れたのだろう?」
「ああ、確かにオーク族にはヒュージ級が現れた。
ゴブリン族との熾烈な戦いで急激に成長したのだろう。
その辺がドッグ族とは大きく違う点だが、その分他者を頼る事も利用する事もないから、族長が逃げろと命じない限り族滅する可能性が高い」
「いや、だから、俺が言っているのはヒュージオークがロードゴブリンに勝つ可能性があると言っているのだ」
「残念ながらその可能性はない。
今回オーク族の大集落を襲ったのはロードゴブリンだけではない。
配下にヒュージゴブリンが10人いるのはいつもの事だが、ジャイアント族やトロール族などの巨大な種族が、ゴブリン族と共にオーク族を襲っている」
「ゴブリン族は他の種族を配下に加えるようになっていたのか。
だがそれにしても、巨大種族が家族単位でくらしていて、軍としての戦力が限られているとはいえ、よく配下に加えられたな」
「ああ、確かにその点が気になるよな。
複数のロード級がいて、1万の軍勢がいるとはいえ、今は巨大種家族が複数一緒にいるのだから、共にゴブリンを殺そうと相談しないとは思えないよな」
「やはり最悪の想定をしておいた方がいいだろう」
「キング級がいると言う可能性だよな」
「ああ、後ろにキングゴブリンが控えているから、巨大種が複数いても裏切らない」
「そうなると、以前話していたように、迎え討つのは不利だよな」
「ああ、最悪の場合は要塞化した地下道に籠ってもらう。
四つん這いにならなければいけない要所を何十カ所も造ってあるから、そこは巨大種はもちろんビッグゴブリンも通れない。
小さなゴブリンだって立っては通れないから、そこでゴブリン族を迎え討てば必ず勝てる」
「……やはり今回もオーク族の支援に行くのか?」
「オーク族の為に行くのではない。
できるだけ遠い場所でゴブリン族を迎え討つためだ。
できる事ならキャット族が地下道に逃げなくてもいいようにしたい」
「私からも最悪の状況にそなえるための策を提案する」
「どのような策なのだ、グレタ副村長。
孫娘たちの婿ではなく、村長に対する策でないと聞かないからな」
「クリスティアン村長に何かあれば、またキャット族が貧困にあえぐ事になる。
村長の弱点は、ホモサピエンスに戻る時だ。
常に側に従い最悪の時には村長を抱えて逃げられる護衛を連れて行ってくれ」
「気持ちはありがたいが、最悪キングゴブリンとの殺し合いになる。
生き残るためにはアッシドバレットやポイズンバレットを無差別に放つ。
周囲にキャット族がいるとそういう攻撃ができなくなる」
「だったらスライムに変化した後は遠巻きにいるように命じておく。
絶対に近づかせず、ホモサピエンスに戻った時に素早く助けに入らせる。
そうでなければオーク族の救援にはいかせない」
「俺が1人でオーク族を助けに行くと、村長として命じたらどうする?」
「ヤコポにキャット族の族長としてこの村に残るように命じてもらう」
「村長の座を捨てて、1人の戦士として助けに行くと言ったらどうする?」
「ラウラとパオラに、行かないでくれとギャンギャン泣いてすがるように命じる。
他の妻たちにも泣いてお前を止めるように命じる。
最初から地下道に籠ってゴブリン族を迎え討った方が安心できて、胎の子供に悪い影響を与えないと言わせる。
そんな妻たちを振り払ってオーク族を支援に行けるのか?」
「……俺の性格をよく理解しているな、グレタ副村長」
「クリスティアンがこの大魔境に来てからの付き合いだからな。
正直4カ月しか一緒に過ごしていないとはとても思えない。
もっと長く、何十年も肩を並べて戦ってきた気がする」
「……そうだな、俺も何十年も一緒に戦ってきた気がするよ、おばあ様」
「勝手にばあさん呼ばわりするな!
まだまだその気になれば子供だって産めるのだ……婿殿」
「今回は孫娘やひ孫を想うグレタにゆずる。
護衛をつける事は認めるが、若い奴や成人前の子供がいる奴はダメだ。
できれば女房子供を養わない身勝手な男にしてくれ。
そんな奴なら戦いに巻き込まれて死んでも胸を痛めなくていい」
「そんな奴の中に、危険になっても逃げださない奴はいないが、強烈な脅しをかけるか取引をして何とか確保しよう」
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