98日目 自分の作品で泣きますか?

 こまりはここ数日寝付きが悪かった。


 読み回って感想を書いての無限ループに疲れていたのに。


 こまりは先日苦しみながら書いた『犯人は私です』を改稿と加筆するために、頭をフル回転させていてなかなか眠れなかったのだ。


 バットエンドだったこの作品は『書き手自身がつらくなっている』という、恥ずかしくも的確なコメントにより生まれ変わる予定。


 頭の中に思い浮かんだ情景はすぐ消えてしまう。


 早く早く文字にしないと。この次はどうする?


 こまりは夜はスマホをいじらないようにしている。結末はなかなか思い付かず、焦りもあってかおそらく寝れたのは深夜の4時過ぎだった。


 寝起きもすっきりしなかった。朝御飯も食べずに、麦茶を飲みながらこまりはスマホを操作する。


 文字に起こすのは辛かった。

 推敲の為に読み返すのも目の前が歪んだ。


 何回も読み返して、作品のタグを整理する。


 あなたの身近のどこかにいる私

 罪悪感は人を殺す

 どうか自分を責めないでください

 事故と自死


 伝わるだろうか?

 いや、きっと伝わらない。


 だって、私はこんなにも真摯に『書く』ことに向き合ったのはこの作品が始めてだ。


 本気の作品だからこそ、

 共感されることを期待しない

 ようにしなくてはいけない。


 熱意とかけた時間に対して、評価を期待していいのは『作家』だけ。


 読み手目線に成りきれないこまりは『素人』


 作家になりたいか?いや、わからない。

 楽しくなくなってしまいそうだから。


 まだわからないが、

 こまりは今日初めて自分の作品で泣いた。


 よく分かりもしないが、それは真摯に執筆に取り組んだからだと思う。


 きっと、やっと、もの書きとして前進だ。



【今日出来たこと】

 ・真摯に執筆










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