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 その後も僕は根性で走り続けた。すでに体力は限界を超え、もはや精神力だけで体を動かしている状態。いつ倒れてもおかしくないと思う。


 でもふとした瞬間から不思議と苦しさや辛さがあまり感じられなくなってきて、むしろ心地よい気分になってくる。しかも楽しい。なぜそうなったのかは分からない。


 これこそがミューリエの特訓の狙いであって、そのために走り続けさせられたのだろうか?


 だとすると、もしかしたら僕はこの短時間でレベルアップしたのかもしれない。つまり続ければ続けるほど成果が出るに違いない。


 よしっ、もっともっとがんばるぞーっ!


 ――と、そんな感じで意気揚々としていた矢先のこと、ミューリエが声をかけてくる。


「アレス、そろそろ休憩して食事にしよう」


「……っ……?」


 気付いてみれば確かに太陽が少し西へ傾いていて、空も森も街道もわずかにオレンジ色へと染まりつつあった。夢中になって走っていたから、時間の経過なんて気にも留めていなかった。


 でも僕はまだまだ走れるし、むしろ休んでしまったら足が動かなくなってしまいそうな気もする。



 ――さて、これから僕はどうしようかな?



●走り続ける……→29へ

https://kakuyomu.jp/works/16816927862192814506/episodes/16816927862194304236


●休憩する……→31へ

https://kakuyomu.jp/works/16816927862192814506/episodes/16816927862194354957


 

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