第19話 後の祭り
えー皆様、異世界ニュースのお時間です。
某異世界、某国で二週間かけて行われた歴史あるお祭り『五種族合同異世界祭り』が、今日無事に閉幕しました。
『五種族合同異世界祭り』は、人間、エルフ、ドワーフ、ノーム、アゾマニーの五種族が一同に集まり、各種族がそれぞれの神様として奉っている御神体に、五種族が収穫した作物をお供え物として奉納して周り、五穀豊穣、無病息災を祈り、舞を披露するお祭りです。
この祭りの一番の見所は一種族に巫女一人ずつ、総勢五人が輪になり神に奉納する舞『
なお今夜、異世界時間で9時半から開かれる『五種族合同慰労会』では、祭りの成功と五種族間の苦労を労い、美味しい食事やお酒などが振る舞われ、参加者のなかには『五種族合同慰労会』の方を楽しみにしている人もいるようです。
祭りの運営責任者 ノーム族
『アン・ゼンヨシ』さん
「今回も祭りが無事に終わってほっとしております。これも準備や進行に尽力してくれた皆様のお陰です。本当に感謝しております。あとはこれから開かれる慰労会で少しお酒などを飲んで疲れを癒したいですね」
祭りの参加者 ドワーフ族
『サケ・ノメルゾウ』
「いやはや、今回も祭りが無事に終わったし、あとは慰労会で酒を浴びるほど飲むだけさね! 料理もなに出でくっか、今から楽しみでしょうがねえさ! それにしてもノームの巫女さん、意外と可愛かったなあ。なんつうか、包容力があるっつーか」
『サケ・ノメルゾウ』の奥さん
「ちょっとあんた! それは、私に包容力が無いっつーことかい!?」
『サケ・ノメルゾウ』
「そ、そんな事言ってないだろう!? お前には包容力が無い訳でも無い理由でも無くはないでなぁ!」
祭りの参加者 エルフ族
『ロリエル・ショタフ』さん
「あ、あのね! 私、わたし、あの伸長が一メートル前後で一生懸命ぴょんこぴょんこ跳ねる、巫女のアゾマニーに胸が『トゥンク♪』って、ときめいたの! 成人してる? うん知ってる。そういうことじゃないの! もう見た目が大事! もう見た目がとうと」
『五種族合同慰労会』はこれから二週間、続けられるそうです。
異世界ニュースのお時間でした。
続いて、某異世界の魔王が、魔王城を改築するため部下達に一時休暇を出したというニュースです……。
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