境界線の彼岸

楓 紅葉

線引き

境界線

僕は何も悪いことはしてない…悪いのはあっちだろ。

数日前突然突き放された友人だったやつがいる。なんでだろうか。ただ一つ言えることは悪いことなどないことだ。数日前の記憶をたどっても未だに気が付けない。

「日向てさ、ゲームとかしないのかよ。新作出たってさ。」

「しつこいな。もう俺はゲームなんてやらないよ。ベースが最近はっまってさ楽しいよ。一緒にやらない。バンドとか。」

「僕はいいよ。不器用だから器用でいいですね。あれだろう環境がいいんだろ。こちとりゃ騒音トラブルだよ。環境が良いとですね。こちとりゃアパートなんでね。相手が間違えてるよ。」

すると一瞬黙り込んでいる日向がいた。しばらくしてようやく口を開いた。

「もういい。」

と低い声で言われたので少し吃驚してた。まあ明日には機嫌が直るのだろうとと考えていたが話そうとするとどっかに言ってしまうとか違う教室に移動してしまうとか挙句の果てに隣の席なのに電車に隣に座る赤の他人のような扱いを受けている。まさにアクリル板が何重にもありソーシャルディスタンスより遠い距離となっていた。まるで今までの事ががなかったようになっている。なぜ過去を無かったようになってようになってしまったのだろうか。




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