#140字小説 二百物語 第十四集

ランプの魔人に願いを


「お金くれ」

「幾ら欲しい?」

「10億…100兆…思い切って1000京円!」

「良かろう」


部屋の中から庭まで札束の山。札束の海で泳ぐ。重みで家が潰れたが気にしない。引越しするか新築か。今夜は良い夢を見れそう。


翌日。ハイパーインフレで円の価値は0になった。 #140字小説

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無人島生活6日目


心許ないが水を確保した

食べ物も不足だが

貝と海藻がある

腹に入ると安心感からかすぐ眠れる


森中で枯れ木を探す

雨で湿気てる

天日干しすれば使えそう


浜へ戻り

石を積み

苦労して火を焚く

簡易かまど


貝を炎に放り込み

焼き貝にした

こんなに美味い物があったのか! #140字小説

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無人島生活7日目


雨水が尽きた

大事に使ったつもりだが

殆どが蒸発してしまった

こんな事なら全部飲んでおけば良かった


嵐で流れ着いた流木を拾いつつ

浜沿いを散策する


絶壁を登り

岩山を越えた時だった


遥か向こうに船影が見えた

「助けてくれ!」

枯れた声で絶叫し

大きく手を振った #140字小説

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1

海外留学

二度と無い機会

婚約者と離れるのは辛いが1年間の我慢だ


出発前夜

彼女が倒れた

留学か?彼女か?


電話で検査入院するが

心配はいらないと言われ

後ろ髪引かれつつ出発


毎日話したいが料金が高い

お互い1日1度だけ

Twitterで近況報告をすることにした

初投稿は病院からだった #140字小説

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2

猛烈な胸の痛み

病院に運ばれた私


診断結果は末期がん

長くて1か月

恐らく数週間の命と宣告


何で私なの!結婚間近なのに!

彼は夢の為明日日本を発つ


行かないで!最期まで一緒にいて!

泣いて縋りたかった

でも出来なかった

彼の重荷になるから

笑っている私だけ覚えていて欲しいから #140字小説

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