補足説明 主人公の技

補足説明 主人公の技について


〇闘鬼神流

 東方の国で編み出された戦闘術。武器を使うのではなく、身体に圧縮した魔力を纏って肉体そのものを武器にすることができる。

 魔力による身体強化自体は他の武術でも普通に使われているが、闘鬼神流のそれは桁違い。生身の肉体に鋼鉄の武具を身に着けたのと同等以上の破壊力、耐久力を付与することができる。


・基本の型

 闘鬼神流における基本的な技。カイムはもちろん、アーネットも初歩的な部分は身に着けている。全部で八つの型があり、いずれも圧縮魔力を利用する。


【麒麟】

 圧縮魔力を衝撃波として拳から撃ち放つ技。基本の型の中でもっとも突進力、貫通力に優れている。コークスクリューのように回転を加えることでさらに威力は増大する。


【応龍】

 ゼロ距離から直接相手の体内に圧縮魔力の衝撃波を撃ち込む技。発剄によってねじ込まれた魔力が相手の体内で爆裂し、外殻のみならず内臓をも破壊する。

 元々は重鎧などで武装した人間、あるいは固い甲殻をもった魔物と戦うために生み出された。


【白虎】

 かぎ爪のように折り曲げた五指に圧縮魔力を纏わせて獣の爪のように斬り裂く技。指に魔力を集中させることで握力も強化され、素手で相手の肉をえぐり取ることができる。

 この技を極めた達人は、相手に気がつかれることなく心臓を抜き取ることすらできるという。


【青龍】

 手刀に研ぎ澄ました圧縮魔力を纏わせることで刀剣のような切れ味を得る技。魔力を小刻みに振動させることで『高周波ブレード』のように切れ味を高めることができる。

 【白虎】と比べて魔力を纏わせる範囲が広いため貫通力、防御力ともにやや弱くなるが、達人であれば刃の形状を変えて離れた場所にいる敵を攻撃することも可能。


【玄武】

 身体を丸め、小さくした体表面積に圧縮魔力を集中させることで防御力を飛躍的に向上させる技。

 防御に特化した技であるが、相手の攻撃を受けてから【蛇】というカウンター技につなげることもできる。


※その他にも【朱雀】、【鳳凰】、【霊亀】の三つの技が基本の型として存在している。




・秘奥の型

 闘鬼神流において奥義とされる技。免許皆伝を許された者にのみ伝えられる。

 全部で八つの奥義が存在するものの、カイムは父親から受けた【蚩尤】以外の技は知らない。


【蚩尤】

 チャクラと呼ばれる体内における魔力の発生炉を開放し、爆発的に魔力を向上させる。開放することができるチャクラの数によって上昇幅は異なり、最低でも二倍、最大で七倍まで向上する。

 魔力向上により身体強化もされることで他の全ての技が強化されるが、長時間使用すると命を削ることになる。






〇紫毒魔法

『毒の女王』が使っていた魔法。『女王』の魂が融合されたことでカイムにも引き継がれている。


【飛毒(ポイズンショット)】

 毒を弾丸として飛ばす技。単体遠距離攻撃。

 威力はそれほど高くはなく射程距離も十メートル程度。

 遠距離技としては【麒麟】の方がずっと強力だが、溜めや予備動作なしで瞬時に放つことができる。


【毒爪蛇手(スネークハンド)】

 相手に直接触れて毒を流し込む技。単体近接攻撃。

 敵の体内に直接毒を入れるため、【飛毒】より強力な毒を大量に注入することができる。

 カイムが編み出したオリジナル技である【窮奇凶毒】の原型ともいえる技。


【腐食の慈雨(アシッド・レイン)】

 毒の雨を空から降らせる技。範囲攻撃魔法。

 魔物が骨になるほど強力な魔法を広範囲に放つことができるが、敵味方の区別が一切できない。

 カイムが紫毒魔法を「強いけど扱いづらい」と評価することになる理由の一つ。






〇カイムのオリジナル技

 闘鬼神流と紫毒魔法を組み合わせることで生み出したカイムだけのオリジナル技。


【窮奇凶毒】

 【白虎】に紫毒魔法による毒を付与させた技。爪で斬り裂いた相手を骨になるまで融解させるほどの威力がある。

 魔力が高い相手、毒に対する抵抗がある相手には効果が薄い。武器や防具を溶かして破壊することもできる。


【黒麒麟】

 【麒麟】の衝撃波に毒を付与させた技。

 父を超えるために生み出したその技を、カイムは後にそう名付けることになる……。


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