曇天の向こう側

曇天に怯えていた


傘を忘れたから

忘れちゃった、といいあえる人がいない


濡れて帰って怒られるから

おかえり、をいってくれる人は何処


あの家が、もうないから

雷が怖い、と生々しい体温で触れあった


君がいないから

曇天の

あの日

僕は君の側へ


もう曇天に怯えない



2022.07.10

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