第18話 07時34分
朝ご飯の後。急いで俺と久梨亜は久梨亜の部屋へと移動した。急いだ割に――久梨亜が遅かった気がするが――まあいい。
この後の俺がすることと言えば久梨亜の準備である。久梨亜がするより俺がした方がはるかに早い。久梨亜に任せるとのんびり。あれもこれもとか。無駄なことに即脱線するんでね。俺は久梨亜の部屋へと入る前に、頭の中で確認。久梨亜の通学カバンは机のところ。筆記用具は机の上。終わりだ。よしすぐ出れるだった。
「筆記用具だけあればいいな」
俺がそう言いながら階段を登っていると後ろがから声が聞こえてきた。
「えー、他にも持ってく」
「余計なものを持って行くな!」
「時間もまだ大丈夫だよ?」
「学校まで歩いて20分だからな?忘れてないよな?移動時間頭の中にあるよな?」
登校時間というのか。学校は08時25分に始まる。なのでまあ25分に飛び込めば――だが。ギリギリは目立つんでね。余裕が必要なんだよ。出来れば8時過ぎには学校に居た。基本早いやつだとそれくらいには来ているのでね。教室でちょっと休憩というのか。まあ余裕が俺は欲しいんだよ。それに今日はクラス発表もあるためさらに余裕が必要なのでね。だから急いでいるのである。
「それでも余裕だよー」
「久梨亜がまっすぐ歩くとは限らないから余裕をもってるんだよ」
「あっ。そうか、クラス分けかー。ゴウちゃんと一緒がいいなー。あっ早く確認したくなってきた。でも――準備はちゃんとしないと」
俺はクラス分け。クラス発表に事は口にしてなかったはずなんだがね。何で今久梨亜が言い出したかは――まあいいや。アホの子だからな。唐突になんか浮かんだんだろう。
「話がぐちゃぐちゃだ。っか、同じクラスとか俺は御免だ。あと。準備はしないととか言うなら昨日のうちにしておけ」
「ちょっと待ってゴウちゃん今なんて言った?」
「うん?」
「なんて言った?」
「だから『話がぐちゃぐちゃだ。っか、同じクラスとか俺は御免だ。あと。準備はしないととか言うなら昨日のうちにしておけ』だが?」
「なんで私と一緒は嫌なの?!」
「そこに引っかかっていたか。話がぐちゃぐちゃとかに引っかかってほしかったが……って。もちろん疲れるからだよ!」
「何で!?」
「この状況を見ても気が付かないだと!?」
その後もすぐ後ろを付いてきていた久梨亜がなんかいろいろ言ってきたが――俺は軽く流して。そのまま久梨亜の準備――って、俺の予定はこの後狂った。俺の予定では準備をして、遅くとも07時50分には家を出たい。出来れば45分。40分に出発でもいい。そんなことを思いながら久梨亜の部屋へと入ると――。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます