むずすぎるオシャレは青春の第一歩…らしい
ついに来た、綾瀬さんと休日に会う日が…
陰キャ代表格の俺は、休日に誰かと会うことなんてほとんど…っていうか一回もない(断じて引きこもりではないゲームを四六時中やってるだけ)
つまり何が言いたいかというと、私服でめっちゃくちゃ困るんだよな、当たり前だけど。前から懸念していたけどやっぱり私服が少なすぎる、このままだと全身黒のコーデになりコ○ンの犯人みたいなビジュアルになってしまう。
だから、綾瀬さんと会う前日母に
「明日友達と予定あるから服買うお金欲しいんだけど…」
って伝えた。俺の母こと湊葵あおいは椅子からすっ転んだ(比喩じゃなくしっかりアニメみたいにこけてた)
そんな驚くことか?まあ、自分からそんな事言わないからびっくりしたのか…と勝手に解釈しておく。
「あんた、いつからオシャレに気を使うようになったの?今までは『部屋着だけでいいだろ』とか言ってたのに!…はっ!?もしかして、とうとう—」
「うん、母さんが想像してるのとは絶対に違うよ?」
「でも、ついに休日に友達と出かけるようになったのね…お母さん、感心したわ……」
「いやそんなに?むしろこれが普通の男子高校生だと思うけど」
「まあ、ね。でも今までは外に出るのが嫌だったのにね…いやーついに息子も青春か〜」
なんかよくわかんないことを言う母さんは置いといて家を出た。さっさと服を吟味して—
という感じで今に至る。てか服選びむずすぎない?いつも母さんが買って来てくれる物を着てただけだけど、そもそも似合う似合わないかが分からん。
これで綾瀬さんに「何その服」とか言われたら本気でショック受けそう…でもショック受けるくらいにはちゃんと選んだ服だし言われたら仕方ない(その時は思いっきり枕を濡らすぜ!)
そういえば服を選んでいる時、自分が
「男性 おしゃれ 服」
と検索した画面を店員に見られて、「彼女さんとどこかに行くんですか?いいですね〜。それならこの服とか—」
と羞恥心マシンガントークによる疲労感が凄かった、やっぱオシャレに気を使う女性とか苦労してんだな〜ってめっちゃ思ったね、尊敬するわ。
そろそろ待ち合わせ時間だし綾瀬さんが来る時間かな?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます