選別ゲーム〜楠木第二高等学校編〜

【神奈川県】楠木第二高等学校２年C組編

プロローグ

—１—

　皆さんは本気で命を懸けたことがありますか？　

　今の日本は正直言って狂っている。

　数十年前の学者や政府は将来的に人口は減少していくと予想していた。

　しかし、政府の予想は大きく外れ人口は増加の一途を辿った。

　職を失い、住む場所すら失い、昼夜問わず街に溢れ返る人々。

　食料不足の問題も深刻化し始めていた。

　日本政府はこの事態に対応しきれず急遽新政策を打ち立てた。

【選別ゲーム】

　より優秀な人材を選び出すための理不尽なゲーム。

　ゲーム対象者は高校生以上と定められており、個人や団体が無作為に選ばれる。

　騙し合い、運動能力、知力など様々な分野において優れていないと生き残ることはできない。

　ゲーム内で脱落した場合、敗北した場合は国に必要無いとみなされ、死が与えられる。

　もちろん拒否権は無い。

　オレ、新田はやとも高校２年生になり選別ゲームの対象者に選ばれた。

　オレが通う楠木（くすのき）第二高等学校２年C組が選別ゲームの対象団体に選ばれたのだ。

　昨日まで仲の良かったクラスメイトが命を懸けてとあるゲームを行っている。