第8話 サンバン、知恵を借りたい

 ご無沙汰してます、今月はハロウィン! というわけで、お菓子食べますかー?


「いるいる!」


 バームクーヘンしかないけど。


「柿の種は?」


 あったら持ってくるよ。


「ふーん、で、なに?」


 三題噺の公募でね、こういう話を考えてる。


【絶壁の上でトリックオアトリートって言って、去っていく正義漢で幼い時神隠しに遭ってた幼馴染が、突然ヒーローになって現れて、嘘吐きのヒロインがそれを見破るんだけど誰も信じてくれない。そうしてる間にハロウィンが終わって終了】


 そして、そのヒーローがユウレイみたいに出たり消えたりしてヒロインのそばをうろつくの。


 で、絶壁の上でヒロインと対峙。


 なんで絶壁なのかって話よ。


 そこでなにか因縁があったのかなあ。


「そのときの気分じゃない?」


 え?


「いや、絶壁の上は気持ちいい、とかさ」


 あー、見晴らしよくって星も見える、みたいな?


「うんうん」


 10月の星座が見えたりしてね!


「フランスはカメレオン座が見えるよ」


 へえ。


「嘘」


 にゃんだよう;;


「そういう嘘をつかせればいいんじゃないの? ヒロインに」


 そっかー、


「つまんない情報をつかまされて怒る大人と奇人変人ばっか出てくる」


 ほうほう! チリ紙交換が復活したよとか、今年はもう焼き芋屋が来てるとか。


「そうそう、そういうの」


 収穫!


 柿の種があったから、食べてね。


「ありー」


 ありがとう!

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