あろうことか、続編の方から先に読んでしまった。あまつさえ感想まで送った後で本編の存在に気づく迂闊！
でもまぁ、こいつが魔性の女であったことに概ね間違いはなかった。無意識で男を惑わす恐ろしい女だ。四つんばいんで腰を震わせる姿は産まれたての子鹿を連想してしまったが、恐らくこれが真の誕生の瞬間なのであろう。

おはようございます。今更ですがコメントさせてください。

この作品を初めて読んだとき、とてもモヤモヤしました。異様な不安感を感じたのです。オチとしてはアカリがマコトに伝えてこなかったことに気が付いてこれからは引かないぞって感じですが、なぜだか私にはそう単純には思えなかったのです。色々と考えた結果、このモヤモヤが言葉に出来なかったのと、ゆっくりコメントをしている暇がなかったので、その日はそれで諦めることにしました。

改めて3度ほど読み返した結果、何となく言語化できそうなのでコメントすることにしました。

要するに、色々とギャップがありすぎるのです。アカリの初恋が幼馴染のマコトとか、好きな人の相談に乗ることで特別になった気になったりとか、あっさりと失恋したりとか、その辺りはよくある子どもの恋愛なのに、好きな人のセックスを見たり、見せんなよって返したり、きっぱりと諦めたみたいに3年も完全に関係を断ったり、途端に大人っぽいことをしています。ああそうか、ここまで書いて気が付きましたが、アカリの心理は完全に子どもなのに行動が大人すぎるのがモヤモヤ・不安感の正体なのかもしれません。

極めつけに交換日記です。ここでは逆転して、「交換日記」という子どもっぽい行動の中に、「見てるだけじゃ物足りないよね？」っていう大人の心理戦が行われています。さらにモヤモヤする原因です。
この交換日記2冊目の開始のタイミングも絶妙で、大学生進学時、要するに大人になるタイミングなのです。ちょうど民法改正でこの春から18歳から成人になりますよね。この逆転現象は、まさに2人が大人になった象徴なのかなと思いました。

未だ不気味なのが、マコトが何も見えないことです。彼の考えが全く見えません。彼は何を考えているのでしょうか。

まあいずれにせよ、この不安感もそれなりに心地よいものです。非常に楽しませていただきました。ありがとうございました！
今度こそKAC2022お疲れ様でした！

ずっと近くにいたのに気持ちを伝えられなかったアカリも、それをわかっていて煽ることしかできなかったマコトも、どちらも難儀でしたね。

だけど、そんな日々もこれまで。
二冊目の日記には、きっとそれぞれの本心が隠すことなく綴られていくでしょうね(*´▽｀*)

ずっとマコトの特別。だけど大事な一歩は、踏み出せないでいたのですね。

交換日記の二冊目は、一冊目とは全く異なる内容になりそうです。
覚悟を決めたアカリ。素直な気持ちを、綴っていってください。