第4話 2021/12/03

 ぐっすり寝た私は、さっそく返信をしました。

 どこまでユリちゃん(あるいはユリちゃん達)が仕込んでいるか興味があったのと、私の欲の皮が突っ張って仕方なかったのです。


   **************************************************************************      

   * メッセージをありがとう。

   * 私は、あなたの依頼を慎重に検討しています。

   * あなたのご主人の、あなたへの愛の大きさを感じます。

   * ご主人の家族が、あなたに行った事は許しがたい事です。

   * 彼等はとても心が貧しい人々なのでしょう。

   * 私があなたの依頼を受けるかは、まだ決めていません。

   * あまりにも、責任が大きくとても迷っています。

   * もう少し考える時間を下さい。

   * 近日中には返事をすることを約束します。

   * それから、敬虔な仏教徒であるあなたの宗派は何でしょうか?

   **************************************************************************



 さっそくユリちゃんから返信が届きました。


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 @ 励ましと手術の言葉で力と希望を与えてくれてありがとう。

 @ 前にも言ったように、このプロジェクトは秘密にして誰にも開示しないで

 @ ください。

 @ 私の夫の家族があなたに連絡しようとしたり、とにかくあなたに連絡しよう

 @ としたりするのを避けるため。 彼らは利己的な利益と贅沢なライフスタイル

 @ のためにお金を必要とするからです。

 @ 私はあなたに私のすべての希望と信頼を置きます。

 @ おっしゃるように、お返事をお待ちしております。

 @ ここオーストラリアでは、もう午前2時43分です。

 @ あそこは今何時ですか?

 @ そして、私はそれが真夜中かほぼ今であるべきだと思います。

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 なるほどね。

 つまり誰にも相談するなと言うことですな。

 まぁ、こんな話を聞けば誰でもオカシイと思うからね。

 それで誰にも言うなと釘を刺したわけですな?

 宗派についての回答が無いけど……無視か?

 しかし、後半の日本語が壊れてきてます、もっと慎重にと忠告してあげたいなぁ。





 この日は、これでユリちゃんへの対応は終わりにしました。

 収穫して1か月以上熟成させた「紅はるか」を干芋にするための作業に取り掛かりたかったからです。

 蒸し器でどんどん芋を蒸して、皮を剥き、適当な大きさに切って干す作業ですね。

 これ半日はかかるんですよね。

 旨い干芋づくりには、手間と愛情が必須なのです。


 脱線シツレイシマシタ。

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