第6話 原因不明の倦怠感あり。

 ハチバン、悪いけど相談に乗ってほしい。


「いいよ」


 今日、お風呂に入ってから昼寝をしないまま昼間に出かけたんだけれど、歩くと疲れるのね。


 なにがいけなかったんだろう?


「命拾いしてしまいましたね」


 え? どういうこと?


「にやにや」


 ここのところ、家からでなかったのがいけないのかなあ? 原因がわからないの。


「なんだ、そういうことか」


 うん……なにがにやにやなのかわからないんだけど。


「それはこっちのセリフ。なんだって原因がわからないの」


 身体がだるいときに、母にせかされて出かけたのがよくなかったのかなあ?


「なんでよ」


 普通はお風呂にはいったら髪の毛が乾くまでだらっと過ごすの、わたくし。


「うん、知ってるよ。だけどね、それが原因? っていうのとは違うと思うな」


 じゃあ、お昼寝しないで出かけたせい?


「うん、それ」


 そうかあ。


 わかった、ありがとう。


「ふいーっ」


 お世話様です。


「いいえー。またどうもー」


 失礼いたします。


「はーい、またー」


 ぺこり。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る