意味のない詩を何者でもない貴方へ

@tetunoisi

第1話 味がしない

あれもこれも味がしない。

美味しそーなハンバーグもキンキンに冷えたコーラも全部が味がしない。

味がしないのに口へ運ぶのは人間の生存本能か、

それとも微かな次への期待かは分からない。

けれどどれもこれも味がしない。

美味しくないわけじゃない。

不味いわけじゃない。

ただ味がしない。

夢にまで見た大学生活。

思い返しても味がしない。

青春の二文字か良く似合う高校生活

不味いわけじゃない。

まだ無邪気だった中学生生活

美味しくないわけじゃない。

純粋だった小学生生活

覚えてない。

とにかく美味しいものが食べたい。

美味しかった記憶が無い。

不味かった記憶もない。

兎にも角にも味がしない。

飢えている、味に。

飢えている、愛に。

きっとあったら幸せな気がして。

僕の人生無味簡素



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