第36話 天神様1(改訂版)
今日は氏子総代が見守る中、子供たちが遊んでいる。
氏子総代は独り言を言う
「本当に元気がいいね、本当に・・・」
その日、子供が3人家に帰らない。
親たちは近所を探すが見つからない。
とうとう親たちは警察に捜索願を出す。
警察は捜索するが見つからず朝を迎える。
また天神様の境内では血だまりが見つかっている。
翌日から天神様の裏山を警察と消防団が捜索を始める。
一度に3人の子どもが行方不明になる事件は新聞だけでなくテレビの情報番組でも取り上げられている。
しかし、子供たちは見つからない。
そのうち天神様の境内にいるはずのテレビ局のスタッフが姿を消す。
報道中のマスコミの行方不明に報道はエスカレートする。
行方不明の子供の親の1人がオカルト相談コーナーに電話をする。
今日は
控室では、たけると稲荷の使いの
「今回の相談者は例の行方不明の親御さん
です。」
「例のとはなんじゃ。」
「3人の子供が行方不明になっているの
です。」
「そおか、大変じゃのう。」
「親御さんや世間を刺激することは言わ
ないでください。」
「神隠しかのう。」
「そういう言葉を避けてください。」
「わかった。」
えりなは不安になる。
オカルト相談コーナーの時間になる。
たけるが椅子に座り、その横には美鈴が当然のように座っている。
すりガラスの向こうに相談者が座る。
たけるが愛想よく
「相談を聞かせてください。」
と言うとボイスチェンジャーを通した声で相談者は話始める
「息子が帰ってきません、町の年寄りは
神隠しだと言っています。」
「心当たりはありませんか。」
「いつも天神様で遊んでいました、
警察が境内で血だまりを見つけていま
す。」
「これは喰われたかのう。」
えりなの目がつり上がる
「まだ、決まったわけではありません、
まだ捜索中でしょ。」
たけるがフォローする
「そうですが、取材に来た人も行方不明に
なっています。」
「たける、行った方が良いぞ、事態は
進行中じゃ。」
「分かりました、私も行くことにしま
す。」
番組のコーナーが終わるとえりなが待ち構えている
「美鈴様、あれほど言ったのにあれは
何ですか。」
「言葉を選んだつもりじゃったがのう。」
えりなは首を振る。
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