早死にした俺の異世界転生先が楽園だとは限らない

筋属バット3号

第1話 三途の川

 よう、新入り。

 なんだ、今日の仏さんはやけに若いな。

 一応聞くけど、アンタは知っているか?


 異世界転生できる奴は、三つのパターンに分けられる。


 ――――おっと!?


 おいおい、病死した割には物騒な奴だな。

 まぁまぁ、いいから落ち着いて聞けよ。


 アンタも、もう三途の川を渡っちまった。

 死んだんだよ。

 綺麗にすっぱり諦めろ。


 それでも四十九日までは、一応霊魂で人間界にいるんだ。

 急ぐ用事もないなら俺の聞くだけで、別にアンタにゃ損はないだろ?


 どうして、俺がこんなことを話すかって?

 まあ、仕事って奴だ。

 輪廻転生や因果律に従っているからな、俺は。

 

 そんな目で見るなよ。

 俺を睨んでも何も出ねぇぞ。


 これから本題に入るさ。


 異世界転生が出来る条件というか、選ばれやすい奴の話な。


 一つ目は、前世で不幸だった奴。

 これは定番だ。よく聞く話だろ。

 魂の救済ってやつだ。


 二つ目は、恨みがありすぎる奴。

 虚仮こけの一念、岩をも通すじゃねぇけどもよ……恨みだけで、輪廻の輪を超える奴もいるからな。

 この場合は予防処置ってやつだ。


 で、ここからが本題となる三つ目だ。


 それは、な……。


 ………………………………。


 ………………………………………………。









 ――――お前みたいな、神々の生贄おもちゃだよッ!!

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