賢者の方程式~幼年期から憧れの魔法を練習して最強賢者を目指す~

多多多

 プロローグ

 俺は高校二年生帰宅部だ。

地元の特に進学校でもない普通の高校に通っている。

なぜ一応なのかというと、最近毎日遅刻して通っているからだ。

あとしばらくすれば不登校になるだろう。

こういう状況になってしまったのにはいくつか理由がある。

まず一つ目は人間関係だ。

俺はひどくコミュ障なうえに軽度の中二病だ。最近はグングニルやミョルニルのような伝説の武具にはまっている。

そんな俺なので学校では常に浮き、話の合う人などいなかった。

二つ目はこの何の変化もない平和な日常に飽き飽きしたからだ。

毎日毎日繰り返し学校に通っては大人のいうことを大人しく聞き、周りと違うところがあれば、間違いとされて周りに合わせられる。

これではまるでプログラムされたロボットではないか。

俺は自分の人生に意味を見いだせないでいた。

 そんな俺にある日非日常で不可解な出来事がおきた。

あの日俺はいつものように少し遅刻して学校に向かっていた。

昇降口につき、靴を履き替える。

そして階段を上り教室の前まで行き、遅刻の言い訳を考えながら扉を開けようとした時、それは起きた。


ピキャーーーン!!!!


 突然教室の中で大爆発が起きたのだ。

瞬きすら許されず俺は激しい閃光につつまれる。

不思議と痛みはなかった。

あるのはただただ驚きだった。

そして俺の体は無残にも粉々に砕け散る。後には一教室だけきれいにくりぬかれた校舎だけが残った。

こうして俺はわずか十七年の短い人生を終えた。

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