第45話 銀色の角



 瞬間移動を何度も繰り返し

やっとこの広間に来たアラゴンは

疲れなど無いように破岩術を使い一体のシユウを消し去った。


そして言う


「エリオット、ロルカに続け、この広間はワシが制圧する」


「アラゴン・・・、先生」


「久しぶりにその言葉を聞いたような、ははは」


そう言うと脇に抱えていたシユウの槍を階下に投げる。


「行け、ロルカ、エリオット」


階下ではアラゴンが放った槍に刺された一体のシユウが横たわっている。


アラゴンは二人を振り返らずに

階下へと跳んだ。


広間に着地したアラゴンを三体のシユウが囲む。


「参ったな、三対一か」


少し間を置いて更に言う


「でもないか」


一体のシユウが突然宙に舞う。


自ら飛んだのではない。


シユウが飛び去ったその場所に立派に枝分かれしたツノを銀色に光らせた白い鹿が居る

白い鹿だけが持つ念動力。


「遅いぞコクトー」


空中では無数に穴を開けたシユウが体液を吹き散らせている。


「ベルレーヌは、パステルナーク様の援護に行きます」


銀色に光るツノを持ったコクトーが念通力でアラゴンに話しかける。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る