ハワイ
誰か誰か!救けてください!
誰かー!彼女のゆみこを救けてください!
一緒にはじめてのハワイ行こうって約束したじゃないか!
誰か誰か!ゆみこを救けてください!
ハワイに行きたいんです。
僕だけでもハワイに行きたいんです!
だから... 誰か僕と代わってください!
この前ゆみこの浮気を疑って、探偵に追跡依頼をしたんです。結果、こいつ3人の男と浮気してました。ついでに僕は4人目の男のようです。だから、誰か僕と代わってください!
少ないですが、謝礼もお支払いするんで誰か代わってください!
絶対にハワイに行きたいんです。
だから...僕と代わってください。
この女がどうなってもいいんで、誰か!僕と代わってください!
この前、親友が不慮の事故で死んだんです。
その親友の奥さんから毎晩毎晩電話が掛かってくるんです。多分あの女、僕のことが好きなんだと思うんです。あまりタイプではないんですが、一夜を共にするのはやぶさかでないと思っているんです。
話しがあらぬ方向に逸れてしまいましたが、誰か救けてください!
ハワイに行きたいんです。ベタにアラモアナショッピングセンターとか行きたいんです。
もうフライトまで時間がないんです。
誰か誰か、代わってください!
誰か、僕をハワイに行かせてください。
ハワイに行けば、金髪美女とのあんなことやこんなことがあると思うんです。
そういう考えに耽りながら、この日を待ちわびていたんです。だから!誰か、僕と代わってください。なんでこんなに言ってるのに、誰も代わってくれないんですか!ロクな死に方しませんよ!あなた達...
誰でもいいんで、誰か代わってください!
彼女には隠していましたが僕、結婚してるんです。今年3歳になる娘もいます。
はい、不倫しています。だけど、それとこれとは別だと思うんです。
だから... 誰か僕と代わってください。
頼むから誰か、僕をハワイに行かせてください。
ゆみこ...
よかった...ゆみこ、意識が戻ったんだね!よかった...(ビンタされたモーション)
女性はいつもそうだ。自分のことを棚に上げ、悲劇のヒロインを演じ、不幸ぶる。
ふと時計に目をやる...
ちょうど、ビンタされた時間に僕たちクズ人間を乗せるはずだったハワイ行きの飛行機が飛び立ったようだ。
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