Beautiful Way To Lose

幸せだと落ち着かない

安心だと不安になる

むろん不幸になりたいわけではない

でも嫌なことがあるとホッとしちゃう


どうせこんなものだから

俺なんかが幸せになれるはずがないから

…というのとは少し違う気がする

俺は“動いていたい”のだ


結局“嫌なこと”と闘ってる自分が一番自分らしいのだ

これまではずっと負け続けてきたわけだけど

そしてたぶんこの先も負け続けるしかないのだろうけど

でも、美しい負け方っていうのがあると思う


ドブネズミ的美しさで

ズタボロになりたい

たとえその先に幸せが待ち受けてなくとも

最後の最後の瞬間まで、俺は“動いていたい”のだ


嫌なことがあると音楽ができる

十年以上たった独りで戦って来て

それで千の詩ができたわけだけど

そのやり方も限界が来てるんだ

要は負けるフェーズに入った


でも、それでいいじゃないか

だからこそ次のステップへ進める

新しい音楽へと、次の闘いへと挑める

それは“美しい負け方”なんじゃないか

もしも、ひたすら考えることをやめないでいられるのなら


嫌なことを逆に力に変えた…というのも

もう限界なんだろう

それは世界そのものが

どうせいずれは人類の絶滅のときがくる

その日、その思考が何の意味を持つのだろう?


いま、決断のとき

“嫌なこと”を消すのではなく

逃げるでもなく

逆に力に変えるでもなく

“嫌なこと”を“使う”べきとき


いつかこの考え方にも限界が来るのだろう

それでも、ひたすら考えることをやめないでいられるのなら

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