ブラカ【BRACA】

〇アイテム名:長袴ブラカ【BRACA】

       複数形は「ブラカエ【BRACAE】」


〇概要

 元々はウールで作られたブカブカの膝丈のズボンで乗馬用として履かれるものだった。

 レーマ帝国では一般に男性は脚を露出させることがファッションの基本であり、ズボンのようなものを履くのは「男らしくない」とされており、時代によっては男性が街中でズボンを履くことを法律で禁じていたこともあった。

 しかし、太腿~膝丈の貫頭衣トゥニカの下はふんどしスブリガークルムのみという恰好で馬に乗るのは内腿が擦れて支障があるため、乗馬の際には長袴ブラカを履くことが例外的に許されていた。

 そのうち、乗馬が騎士エクィテスの特権とされるようになり、また貴族ノビリタスのみならず平民プレブス出身者の中から軍功により騎士エクィテスの称号を得て騎乗の資格を有する者が現れるようになると、自身が騎士エクィテスであることをアピールするために乗馬するわけでもないのに長袴ブラカを履きっぱなしにする者が増えるようになる。

 次第に「男は脚を出すもの」という文化自体がかつてほど強固なものではなくなり、寒冷な地域を中心に一般人であっても長袴ブラカを履くことが当たり前になっていった。現在ではズボン状の履物全体をさしてブラカと呼ぶようになっている。

 ただ、暑い地域や保守的な地域では今でも「男は脚を出すもの」という考えに固執する人物は多く、貴族ノビリタスでもないのに長袴ブラカを履いていると揶揄されたり白い目で見られたりすることがある。

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