第200話 待望の昼食!? その3

「そうだよ。兄ちゃん!♪」

「○○一番の味噌ラーメン!!」

「どうせインスタントラーメン(袋麺)作るなら、兄ちゃん好みが良いかなと思ってそうした!♪」


 笑顔で言う虹心。

 虹心は俺のラーメン好みを知っていて、更にそのラーメンを出した。

 俺は虹心に教えた覚えは無いと思うが、普段から虹心は俺の食生活を見ているのだろう!?


 俺はラーメンの味やメーカーまでの指定しなかったが、其処まで気を回せるとは流石虹心で有る!!

 醤油ラーメンや豚骨ラーメンも好きで有るが、やっぱり俺は、○○一番の味噌ラーメンが一番好みで有る!!


 俺はスープを楽しんだ後、麺と一緒に肉野菜炒めを絡ませて食べる。

 豚バラ肉・もやし・にらの肉野菜炒めで有る。


「ズルル~~♪」


「味噌ラーメンと野菜炒めが合うね!!」

「野菜炒めにも、中華風の味付けがされており美味しいね!!♪」


「まるで、お店のラーメンを食べている気分だよ♪」

「虹心!!」


 俺はお世辞では無く、素直に感じた気持ちを虹心に言う。

 俺のリクエストに応える為に、態々わざわざ買い物に出掛けてくれて、作ってくれた虹心特製味噌ラーメン……

 妹の立場で置いておくのが、もったいないぐらいだ!?


「兄ちゃん!」

「そう言ってくれると、私も嬉しいよ!!」

「この肉野菜炒めは初めて作ったけど、美味しいと言ってくれて嬉しい♪」


 満面な笑顔で言う虹心。

 俺からの言葉が、本当に嬉しいらしい。


「……///」


 その虹心の笑顔で、俺は不思議と胸がときめいてしまう!!

 虹心を妹では無く、性の対象として求め始めている!!


「うっ、うん……本当に美味しいよ!///」

「麺が伸びない内にいただくよ!///」


「ズルル~~」


 俺はそれを虹心に悟られないように、顔をうつむかせて麺を勢いよくすする。

 この格好なら、俺が虹心を意識したことを気付かれないだろう。


「ズルル~~」


 虹心は気付かなかったのか、俺と同じように麺をすすり始める。

 さっきのを虹心に気付かれて、食事中に嫌みや愚痴を言われるのも嫌だし、ピンクモードに成っても困る!///


「ズルル~~」


「ズルル~~」


 ラーメンは麺が伸びると美味しさが半減するので、俺は雑談を後回しにしてラーメンを食べる方に意識を向ける。

 虹心もそれを理解しているようで、ラーメンを美味しそうに食べている。


 虹心が作ってくれたラーメンを、俺はご飯と楽しんで食べた……

 味付け卵は市販品で有ったが、美味しかったしスープにも良く合った。

 点数を付ければ、俺の中では100点満点で有った!!


 ……


「ふぅ。ごちそうさま!」

「美味しかった…!」


 俺は昼食を完食して、食後の挨拶をする。

 ご飯(白米)のお陰で、お腹は満腹感を感じている。


 休日の昼食で、満腹感を感じるのは久しぶりで有る。

 虹心はまだ食べているので、俺は麦茶飲みつつ、その様子を眺めるが、同時に考え事も始める。


(……虹心が昼食時にいれば、夏休み中は虹心の料理が食べられるのか?)

(それとも、今日だけの特別サービスだろうか??)


(けど、夏休み毎日、虹心が料理を作っていたら虹心への負担も大きいし、俺が虹心と関係を深めたことに、母さんも気付くだろう……)

(それに、三國君の昼食は有る時期を除いて、各個人で摂る決まりに成っている!)

(その辺りは、虹心も知っている筈だがな……)


「私も、ごちそうさま!♪」

「お腹いっぱい!♪」


 俺がそんなことを考えている内に、虹心も昼食を食べ終えて食後の挨拶をする。

 虹心は麦茶に一口付けた後、和やかな表情で話し掛けてくる。


 ここから先は、食後の雑談タイム始まりで有る。

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