第183話 家族との団らん
「……大丈夫だよ。母さん…」
「今後は、気を付けるからさ……」
俺は申し訳ない表情で言う。
「本当、気を付けてよ!」
「武蔵だけの恥で済めば良いけど、津和野さんの場合はそれだけでは済まないから……」
母親は真剣な表情で言う!
三國家と津和野家は、家同士の交流が有る訳では無いが、虹心と小鞠ちゃんの関係での付き合いは長い。
特に、虹心と再会をしてから、小鞠ちゃんの母親と母親の関係は以前より深く成った。
小鞠ちゃんの母親は生活変化の影響で、色々と大変と小鞠ちゃんも言っていた。
虹心の家に遊びに来た小鞠ちゃんを、その家族に
俺が小鞠ちゃんに行った行為は、問題がない行為と俺は言い切れるが、小鞠ちゃん母親目線や第三者の目線では、不味い行為に成るのかも知れない?
……
母親からの説教はあの言葉で終わり、後は黙々と、俺は食器類を拭き続けた。
説教も兼ねた晩御飯の後片付けも終わり、丁度兄が入浴を済ませたため、俺も入浴をする。
入浴後はリビングで、家族の団らんと成るのだが今夜の場合は、俺がリビングに入るとほぼ同時に、虹心と小鞠ちゃんはリビングから出て行く!?
『これから二人で、一緒にお風呂へ入って、その後は私の部屋で勉強と女子会をするんだ!』
と、母親・兄・俺に何故か宣言をして、虹心と小鞠ちゃんはリビングから出て行く。
みんなが居る時に小鞠ちゃんはリビングを出て行く時、一礼をしてからリビングを出て行くのだが今晩は無かった。
そんなに、俺の顔を見たく無いのだろうか!?
虹心と小鞠ちゃんがリビングから出て行った後、俺はため息を吐きながらソファーに座ると、お風呂上がりの飲酒を楽しんでいる兄から声を掛けられる。
「まぁ、武蔵!」
「気にするな!!」
「二股はやって良い行為では無いが、二股を掛けたくなる気持ちも分かる!!」
「俺が学園生時代の時でも、男子も当たり前にしていたし、女子の方がその傾向が強かった!!」
「だが、虹心の親友には不味かったな……」
兄が俺に話し掛ける時はこんなに
それともモテる兄ですら、二股を掛けていた時期が有ったのだろうか!?
母親は兄の言葉で、少し困った表情で兄に話し掛ける。
「……航平!」
「武蔵のやった行為は、褒められる行為では無いわ!!」
「今の武蔵は、津和野さんを真剣に思っている感じはしないし、とにかく彼女を作れれば良いの気持ちに成っている……」
「航平は異性に苦労をしなかったけど、武蔵の場合は違うのだよ……」
(俺は母親に、哀れみの言葉を掛けられて居る!?)
(それにしても何で、俺の恋愛情報がこう家族に筒抜けなんだ!??)
「俺も兄だし、弟の為に一肌を脱いでやりたいのだが現在、武蔵に紹介出来る相手は居ないからな…」
兄は顔を上に向けながら言う。
家族ぐるみで、俺の彼女作りを応援してくれるのは嬉しいけど、普通の家庭はこんな事はしないよね??
……
今日の団らんは、母親・兄・俺の三人での団らんと成ったが、俺には居心地が悪い団らんで有った。
俺は『試験勉強をする!』と母親と兄に言って、何時もの時間より早くリビングから出る。
自室へ戻る前に台所に向かい、冷蔵庫からペットボトルに入っているコーラを取り出し、コーラをコップに注いで、それを一気に飲み干す!!
『ゴク、ゴク、ゴク、―――』
「ぷはぁ~~」
「……部屋に戻るか」
コーラをコップ一杯だけ飲んだ後、俺は自室に戻り勉強机の椅子に座る。
はっきり言ってやる気はゼロだが、俺は試験対策勉強を始める。
俺は今日の出来事を思い出しながら、試験勉強を進めていく……
真優美さんのお店に午後から向かったことや、小鞠ちゃんに謝罪したことを思い出しながら、試験対策勉強を進めていった。
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