第5話 恐るべし子どもたち!
バタンとドアの音がした。
トトトトト…
見覚えのある固まりが、裕太目掛けて突進してくる。
(あっ、ジュンペイ?)
よかった!
オバサンの言う通り、1人じゃなかったんだぁ~
裕太は一気に、肩の力が抜けた。
ジュンペイの背後には、知らないオジサンが立っている。
目付きの鋭い、かなり体のデッカイオジサンだ。
(ボディービルダー?)
なに?
「えっ」
思わず裕太は声をもらす。
(やっぱり、オバサン…マフィアの一味?極道の姉御?)
やっぱり固まる裕太だ。
「失礼します!サキア様。
迷子を1人、確保しました」
やたらとガタイのいい男の人が、直立不動で立っていた。
(今度はなんだ?)
「あらあら~」
女の人は、目を細めて、その人とジュンペイを見比べている。
「ミスター、どうもありがとう」
彼女が声をかけると
「はっ!」と言うと、さっと引き下がった。
迷子になっていただと?
裕太は呆れた顔になる。
大体、こんな初めて来た場所で、いきなり飛び出して行くか?
じろじろとジュンペイを見つめる。
「このオジサン、だれ?」
だが口にしたのは、全く別の言葉だ。
「さぁ?」
迷子になっていたとは、とても思えないくらい、涼しい顔をして、
ジュンペイは肩をすくめる。
「この人はね、私のボディーガード兼運転手よ」
サキアは子供たちに、答える。
「ボディーガード?」
「なんで?」
2人は口々に、甲高い声を上げて、目をむいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます