第5話<柵からの脱却>

「あの~、断っておきますけど『柵』って書いて

『しがらみ』って読みますからね、よろしくお願いします。

執着について議論しましたけど、次は『しがらみ』です」


>しがらみ柵(国語辞典より)

2、引き留め、まとわりつくもの。じゃまをするもの。「世間の―」



「お金のない社会としがらみがどう関係するの?」


「お金は自由を得るための道具って言ってたじゃないですか」


「そうそう、お金がないと何も出来ない社会だからね」




「だから、お金のない社会って自由って言うことでしょ?」


「そうよね、何から自由になれるのかしらね?」


「お金の切れ目が縁の切れ目って聞いたことがあるよ」


「人間関係ってお金でつながっているんじゃないの?」




「離婚したくても生活費がないから離婚できない人もいたね」


「親の借金返済のために夢をあきらめた若者もいたしね」


「お金のために自由を奪われる人ってけっこういるんだね」


「それがお金の要る社会の欠点じゃないの?」


「お金は頑張る原動力になる利点もあるけどね」


「頑張る理由が原始的でもあるわよ(笑)」




「そうすると、結婚も仕事も無理して継続しなくてもいいよね」


「結婚相手も人間性を重視して探すようになるんじゃないの?」


「仕事だって転職が自由に出来るから人生楽しくなるよ♪」


「何で?」


「いろんな仕事を経験するから豊富な知識も楽しいんじゃない?」


「それに、いろんな立場の人の気持ちになって考えられるしね」


「人間成長にもレベルアップできるシステムじゃないですか♪」




「それ以外にしがらみって無いですかね?」


「原発とのしがらみが大きな問題よ」」


「人間って電気の無い生活はできないのに節電はつらいですよ。

電気を使うことが環境を汚染するのじゃないですよね」


「発電方法が環境に影響するんでしょ?」


「だから、原発を使おうと言ってたけど結局放射能汚染が問題よ」




「そう言えば、フリーエネルギーの発電機が実用化されたとか?」


「燃料の要らない発電機は経済活動の中では使いたくないってね」


「お金のない社会になれば自由に自家発電も出来るんじゃない?」


「原発反対しなくても原発から卒業できるのね」


「軍事基地も卒業できるんでしょ?」


「世界一家は戦争する必要がないからね(笑)」


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