第40話 社長の許し(?)
雪柳さん(父さん)とコラボをし、親子だと明かした僕。でも、父さんのうっかり発言で僕の性別がばれてしまった。父さん、どうしてくれるの⁉そう思いながら、社長に会いに行くために僕たちは事務所に向かっていた。
「……どうしよう……事務所を出てってくれって言われたら……」
「流石に、そこまではいかないだろ。」
「こうなったのは、父さんのせいだよね!?」
「すみません……」
こんな調子で話をしていると、事務所の前に着いた。緊張しながらも、社長室へ向かう。すると、風原さんがちょうど社長室から出てきた。
「流君。……と茂?どうしたんだ?」不思議そうに僕たちを見る。僕たちの配信の事、知らないのかな……?炎上してるはずなのに……。
「こんにちは。風原さん。僕達、今日の配信の事で話があってきたんです。」
「そうなんだ。俺のうっかり発言のせいで……」
そう父さんが言いかけると、風原さんはそういうことか!という顔で僕たちを見てきた。
「あぁ。その配信僕も見たぞ。心が男ってバレたな。」
え!?知ってたの!?何で落ち着いてるの!?風原さんが、混乱してしまった僕を見て、社長室に入れてくれた。
「あの配信の事なら心配ないぞ。世の中のリスナーは、vtuber界をつくりあげた雪柳美禰が男の娘だから、そのせいで男の娘・ショタとかが好きなんだ。だから、最高にうれしいと思うぞ。」
社長室に入って、僕が落ち着いてから風原さんは言った。その内容に僕はとても驚いた。だって、リスナーさんは男の娘とかショタとかが好きって知らなかったんだもん。もちろん、父さんも驚いていた。
「俺のせいで!?……俺って男の娘なのか……?」
……父さん、深い思考の中に入っちゃったな……。そして、僕は驚きながらもなぜか冷静だった。僕は、一番聞きたかったことを聞いてみる。
「あの……僕、事務所を出てく、とかはないですよね?」
なぜか、風原さんは笑い出した。何が面白いんだろう……?
「くっ……ww……事務所を出ていけ!なんていうわけない。僕が自らスカウトしたライバーなんだから。才能もあるし、炎上もしなさそうだからな。」
「っ……」
なんでだろう。とても安心した気がする。いつの間にか僕にはなくてはならないものになっていたのかな……。
そして、今後の活動なども少し話し僕たちは家に帰った。
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