第18話 ライオネット=ザクソンの指名依頼
ライネットが話を始める。
「先ずは、この国の状況を説明しよう。ベルマーク王国は国王レオナルド=ベルマーク国王が病気の為、国王の命令として宰相のグレイク=ラインバルト公爵が代理でこの国を管理しているのだ。国王には3人の王子がいて長男のアルカイン=ベルマーク。次男のフォスター=ベルマーク。そして三男のアレクサンダー=ベルマーク。」
ライオネットはその3人の王子の事を説明すると
長男のアルカインは年齢25歳。
18歳で騎士学園を卒業して王国の近衛騎士団「白銀の牙」の団長を務めている。
性格は起伏が激しいのと女好きであった為、各村の防衛を理由に若い女を次々と犯し、そして捨ててしまう事が多い。
そのお陰で国王はアルカインの女性問題の解決する羽目になった。
政治には全く関心がなく財務大臣のギレン=グリーンハイツ伯爵にお任せしている。
つまり、無能で戦闘バカで女好きで次期国王と言うのにはかけ離れていた。
ギレン=グリーンハイツ伯爵がバイデン王国との繋がりがあるのでバイデン王国の支配下でも良いと考えているようだ。
次に次男のフォスターは年齢22歳で冷酷な男で有名だった。
王国学園出身で貴族には色々と繋がりが多く、特にライオネル=ハミルトン伯爵とは懇意にしており、ライオネルの長女との婚約をしていた。
表向きはアルカインの補佐をしているが、裏ではベルガイア王国の国王と友好関係を繋いでフォスターが王位を継いだらベルガイア国王の王女との結婚を約束されている。
王国民を自分の奴隷と思っている気がするのだ。
ユートはこれを聞いてこいつは絶対に王位にしたら王国はベルガイア王国の支配下になると思った。
そして、三男のアレクサンダーは18歳。
王妃が平民である為、王位継承権はないが民を大事にする人だとライオネットが言っていた。
「ライオネット様。そのアレクサンダー様は何処にいますか?」
「それは、後で話すとする。それよりもユートよ、お主にお願いをしたい」
「何でしょうか?」
「お主に学園都市ラインと貿易都市グリーンベルと工業都市ハミルトンと要塞都市ガーネを廻って最後に王都に行ってもらいたい。理由はお主にそれらの街を見てもらい王都にいる宰相ラインバルト公爵に見た事を報告して欲しいのだ」
「俺だけですか?」
「いいや。お主の他に後4人を同行させようと思っている」
俺以外に誰と一緒に行かせるのか?
俺はザクソンから出た事がないぞ!
「同行する人は誰ですか?」
「それでは、入ってくれたまえ」
ライオネットが言うと奥の扉から若い男女と年老いた男性が入って来た。
若い男女に関しては俺が良く知っている人だ。
「ユートちゃん! 会いたかったわ!」
その一人は.......ショコタンのあいつだ!
「クリス! お前が同行するのか!」
「そうだよん♡。一緒に行きましょう♡」
お前!
目が♡になっているぞ!
「久しぶりだな? ユート」
「アレク兄ちゃん! 兄ちゃんも一緒に行くの?」
「そうだ。よろしく頼む。隣にいる人は俺の仲間でユリウスと言う」
「よろしくお願いしますぞ。ユート君」
「はいって。ライオネット様、これはどう言う事ですか?」
「アレク殿とは知り合いだったのか?」
「はい、孤児院で一緒でした」
「ユート。俺は孤児院を出た後、冒険者になってここザクソンで活動していたのだ。冒険者ランクはBでユリウスは俺のパーティ仲間なんだよ?」
アレク兄ちゃんはここザクソンで冒険者していたんだ....しかもBランク????
「私も最近Cランクになったよ?」
クリス....お前も冒険者??? シスターだろうが!
ライオネットが更に詳しく話をする。
「アレク殿は一応戦士レベル80だが魔法も使えるBランクの冒険者だ。ユリウス殿はアレク殿の仲間で魔導士レベル90で同じくBランクだ。クリス殿は最近Cランクになったばかりで職は探索者でレベルは60。もう一人いるのだが今は依頼をしている最中だ。神官レベル70でCランク冒険者。ユートを入れて5人で行って貰う」
「回復役がいるのといないのとではキツイからな? ちなみにその人は女性でアレク殿の妻である」
なんと!
アレク兄ちゃんに嫁さんがいるなんて......。
「アレク殿に詳しい内容を言っているので後で聞いて欲しい」
「分かりました。出発はいつになるのですか?」
「3日後の早朝、馬車で移動するからそれまでは準備をして欲しい。集合場所はザクソンの北門前に集合する事で良いかな? アレク殿」
「はい。それで良いです」
「では、今日はこの辺で解散とする」
そう言ってライオネットは解散を宣言して、アレク兄ちゃん、ユリウスさん、クリスは出て行った。
俺も領主宅を出ていつもの子猫亭に戻り出発の準備をしたのであった。
****3日後****
俺は集合場所に行ってアレク兄ちゃん達を待っていた。
最初にクリスが来て、その後にアレク兄ちゃんとユリウスさんともう一人綺麗な女性がアレク兄ちゃんと腕組みながらやって来た。
.....どうせ俺は一人だよ?
俺はこそっとアレク兄ちゃん達の「人物鑑定」を見て驚いた。
氏名 アレクサンダー=ベルマーク(ベルマーク王国第三王子)
人族 男 年齢18歳
身長180センチ 体重80キロ
職業:魔法戦士レベル80
HP12000 MP12000
攻撃A:魔法攻撃C:物理防御B:魔法防御C:魔力C:器用B:俊敏C:運B
固定スキル:身体強化
職スキル:剣LV8:魔法LV4
ユニークスキルなし
.....アレク兄ちゃんってこの国の第三王子だったのか!
次はユリウスさんだけど
氏名 ユリウス=ワンバーグ(第三王子の執事)
ハーフエルフ 男 年齢180
身長170センチ 体重60キロ
職業:魔導士レベル100
HP18000 MP230000
攻撃C:魔法攻撃S:物理防御C:魔法防御A:魔力S:器用C:俊敏B:運B
固定スキル:全属性魔法(災害級)
職スキル;杖LV8:魔法LV10
ユニークスキル:付与魔法:結界魔法
マジっすか?
魔導士レベル100って.....最上級の職にもつけるはずだけど?
ハーフエルフって????
歳は50代のダンディ親父だけど?
次はクリスだ
氏名 クリスティ=ノートン
人族 女 27歳
身長170センチ 体重58キロ
B90 W60 H83
職業 探索者 レベル80
HP16000 MP1200
攻撃B・物理防御C・魔法防御C・魔力D・器用B・俊敏B・運D
固定スキル:身体強化・高速走り・隠蔽・気配探知
職スキル:短剣LV10・二刀流LV6・格闘LV6
称号:特定の男子限定の大好き女子
おいおいおいおい!
体重増えてる.....しかもBもデカくなっていやがる!
それに特定の男子限定?
まさか....俺の事か???
最後にアレク兄ちゃんが連れて来た女性
氏名 ユリア=エバンス=ユグドラシル(リリアンヌ=ユグドアシルの孫娘)
ハーフエルフ 女 年齢90歳
身長 168センチ 体重40キロ
B80W56H80
職業 司祭レベル100
攻撃C:魔法攻撃C:物理防御C:魔法防御B:魔力S:器用B:俊敏B:運B
固定スキル:精霊召喚・身体強化
職スキル:回復魔法LV10・異常解除魔法LV10・弓LV8・杖LV10
称号:アレクサンダーの恋人
......これってすごい.....すごすぎる!
全回復魔法と異常解除魔法を持っている人って.....。
ちなみに俺は今はこうなっている
名前 リオン=ロックバーグ (元ロックバーグ辺境伯爵長男)
超人類 男 年齢16歳
身長175センチ 体重60キロ
HP385000 MP340000
職業
サブ職:剣士レベル90・薬師レベル40・裁縫師レベル45
攻撃S・物理防御A・魔法防御A・魔法S・器用S・俊敏A・運A
固定スキル:望月流剣術・望月流格闘術・道具箱・神眼・隠蔽操作
職スキル:剣Lv10・格闘Lv10・全属性魔法LV10・鍛冶LV10・
錬金LV10・裁縫LV9・薬作成LV8・付与魔術LV10・
木工技師LV10・弓LV10・二刀流LV10・短剣LV10・
刀LV10・棒術LV10・料理LV10・生活魔法LV10
固定能力:全異常耐性無効・魔法創造・身体強化・魔獣召喚
その他:女神エレーナの使徒
創造神ウリエルの使徒
......色々な職をしていたからな?
特に鍛冶と錬金は武器作成に必要だし、木工技師は杖と弓の作成に必要だったからな?
器用貧乏ってことで....(笑い)
気になっていたのだが...超人類ってどう言う意味なのか?
*超人類.....人間を超えた者でレベルを上げると能力がアップする。
職業を転職してもその職業の能力を加算される。
*無職....最大レベル制限なし。
女神エレーナの使徒.....全異常耐性無効・道具箱・20歳以降歳が取らなくなる。
寿命はなし。結婚して夜の営みをすると妻は超人類になる。絶倫
創造神ウリエルの使徒.....個人の獲得経験値が5倍、サブ職の獲得経験値が10倍になる。パーティを組んだ場合、パーティメンバーにも獲得経験値が2倍になる。
.....更にパワーアップしている....しかも絶倫ってどう言う意味じゃあああ!
俺は兄妹の神に心の中にツッコミを入れるのであった。
そして、アレク兄ちゃんがこれからの旅について話始めた。
「最初に此処から馬車で1週間の距離にある貿易都市グリーンベルに行って、その後工業都市ハミルトンと要塞都市ガーネ、学園都市ラインに行って最後は王都に向かう。グリーンベルからハミルトンまでは馬車で2週間、ハミルトンからガーネまでは2週間、ガーネからラインまでは3週間。ラインから王都まで1週間で距離としては馬車で10週間...約3か月の予定だ。街ごとの滞在は1か月を予定している」
つまり、王都までは滞在入れて半年の長旅になるはずだ。
聞いていないぞ!
滞在しても旅費とかどうするのだ?
「アレク兄ちゃん。その間の滞在にかかる費用はどうするの?」
「それは街の冒険者ギルドに行って依頼を受ける。まあ....これらの街には
アレク兄ちゃんが最後に小声で呟いたのを俺は見逃さないぜ!
....迷宮には俺にとって必要な鍵があるからな....それらを手に入れないと......。
それって一体どう言う意味なのかこの時は俺にはわからなかった。
だが、その旅で俺に取って大切な女性との出会いでもあった。
~作者より~
次回で第一章が終ります。
第2章からヒロイン登場と迷宮攻略の章になりますのでお楽しみ下さい。
前作であったオタク要素が出て来るかも(笑)
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この物語は前作を元にしていますので大幅変更版とか関係ないと思って下さいな
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