レベルの概念があるのは僕だけなので、最強無敵の英雄になってみる〜二つの世界を繋げるチートスキル『道具箱』でどんどんレベルアップしていたら、美少女だらけの最強ハーレムパーティ結成していた件〜

第四話 空とゴブリン討伐完了

　時はあれから数十分後。

　場所は冒険者ギルド受付。

「討伐クエスト終わったんで、確認お願いします」

「はい。えっと、クウさんでしたね？　お疲れ様です！」

　と、空の言葉に対し言ってくるのは、ギルドの受付のお姉さんである。

　彼女は空から冒険者カードを受け取りながら、続けて言ってくる。

「それにしてもクウさん、相変わらず変わった服装をしてますね！」

「僕、こっちの世界の服は持ってないんです……まぁ、買わないととは思ってるんですけど」

「こっちの世界？」

「じゃなくて、あれです！　こっちの地域の服はって意味です！　僕はここよりずっと東の生まれなんで」

「へ～、そうだったんですね！」

　と、ニコニコ顔のお姉さん。

　彼女は冒険者カードを、水晶のような物に翳す。

そしてその後、彼女は冒険者カードをクウへと返しながら言ってくる。

「どうぞ、できましたよ！　冒険者カードの情報を更新しておきました！」

「ありがとうございます。またクエストを達成した時は――」

「クウさん、クウさん！　ところで、クウさんのレベルですけど……なんと、今回の討伐でレベルが上がっていましたよ！」

「っ！」

　空は咄嗟に、受け取ったばかりの冒険者カードを見る。

　するとそこに書かれていたのは。

●冒険者クウ　ジョブ：なし　レベル２

保有技能一覧：剣技『一閃』

「おぉ！　本当にあがってる……でも、あんまり実感がないな」

「最初はそんなものですよ！」

　と、カウンター下をごそごそしているお姉さん。

　彼女は小袋を空へ渡しながら言ってくる。

「これが今回の報酬です！　レベルアップ祝いで、少し色をつけてありますから、あちらで待ってるお連れさんと一杯やってください！」

「いやそんな――」

「いいですよ！　クウさんはうちのギルドの期待の星ですから！　クエストも頑張ってくれますし、こんなに早くレベル上がった人を見たのは初めてですよ！」

「でも……」

「しつこいですよ、クウさん！　年上からの好意は受け取っておくものです！」

　その後。

　空は結局お姉さんに押し切られるのだった。

（まぁ、あんまり断っても失礼だ……それに、酒場で待っているシャーリィに、なんか奢ってあげるのも確かにいいな）