女性のための紙おむつ入門

小余綾香

序 ♀30代、紙おむつを買う

 電車やエレベーター、リフト等が止まり、人が閉じ込められている、というニュースで、

「トイレ、大丈夫なのだろうか……」

 と思ったことはありませんか?

 私はかつて松葉杖の時、車椅子の時、閉じ込められたら、こんな感じだろう、と思う事態を経験し、


「トイレに行けないなら、紙おむつを履けば良いじゃない」


 ネットで紙おむつをポチりました。初めて購入した当時は30代前半。

 ですが、この経験を身近な女性に話すと、その発想自体ない人が多かったです。自分が紙おむつを使う、という概念を持たない印象でした。

 ですが、取り敢えず、


「閉じ込められても私は何時間か大丈夫」


 という謎のゆとり(笑) をくれた紙おむつ。

 怪我をした時、災害時、その選択肢があるか、ないかは大きな差だと私は思います。

 災害時のトイレグッズをお持ちの方も多いでしょうが、セットする以上に、捨てる時が大変です。避難所ならば、その選択肢が使えないこともあります。

 そして、紙おむつならば生理用ナプキンとして代用可能です。


 とはいえ、必要に迫られた初体験は失敗もあり得ます。大人の初・紙おむつはそんなに甘くない。

 そこで、紙おむつのススメをしたためました。


 え? 「もしも」の時におむつだと恥ずかしい?

 大丈夫。

 生体でも死体でも、服を剥がれる事態ならば、そんなことを言っている余裕はありません。

 しかも、そのシチュエーション、見られる相手は大抵プロ。あらゆる下着も裸も見慣れているでしょう。


 そっちの「もしも」じゃない?

 大丈夫。

 予定にないタイミングで即、下着をさらす以外ない人間関係。飛びつかない方が良いです。

 それでも諦め切れないなら、見られる前にさっさと脱ぐ演出を考えておきましょう。


 という訳で、さくっと参ります、紙おむつのススメ。

 採る、採らないは、あなた次第。

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