心を込めて、滅ぼす世界は

綴ブチ斜劇

0.

 閃光に目が眩む頃には、弾丸がわたしの肉を抜けて絵画に穴を開けていた。台無しだ。せっかくもう少しで完成だったのに……ああ、でも––––

 

 丁度良かった。赤い絵の具を塗りたかったんだ。

 生まれ変わったら鳥になろう。冷たい卵はきっと気持ちいい。

 わたしのアトリエを散らかさないで。あ、それはけっこう自信作。

 熱い。

 そうだ、トカゲもいい。切った尻尾を集めよう。

 お父さんはどこだろう。死んだ?

 きれい。炎が赤く赤く広がっていく。

 寒い。

 明日もパンだけかな。飽きちゃったよ。

 ミミズはどう? 土の中を–––– 

 

 指、動かないや。

 重いし。

 眠い。


 ……。

「哀れな□□□。我の世界で––––」

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