第60話 イベント更新。
☆【シークレットイベント・真なる王】更新。
☆【シークレットイベント・真なる王】が【シークレットイベント・歴史に埋もれた王位の行方】に変化、連鎖します。
☆ワールドアナウンス。
・特殊条件達成により、全プレイヤーに対して【シークレットイベント・歴史に埋もれた王位の行方】が発生します。
□【シークレットイベント・歴史に埋もれた王位の行方】
□プレイヤーは【獣姫が涙の理由】陣営か【悪辣の獣王】陣営のどちらかを選択してシークレットイベントに参加できます。
□【獣姫が涙の理由】陣営への参加は、特定のシークレットイベントをクリアしている必要があります。
□【獣姫が涙の理由】陣営は、行く手を遮る【悪辣の獣王】陣営を排除し、獣王ガラドイラードを殺害してください。
・勝利条件・【悪辣の獣王:ガラドイラード】の殺害。
・敗北条件・【獣姫シリーハント:ライカ】または【招雷獣姫ワイルドプリンセス・シリーハント:ライカ】と【プレイヤー・キズナ】二名の死亡。
・クリア報酬【ビーストハート】×50000個。
□【悪辣の獣王】陣営は、襲い来る【獣姫が涙の理由】陣営を排除し、獣王ガラドイラードを守りきってください。
・勝利条件・【獣姫シリーハント:ライカ】または【招雷獣姫ワイルドプリンセス・シリーハント:ライカ】と【プレイヤー・キズナ】の殺害。
・敗北条件・【悪辣の獣王:ガラドイラード】の死亡。
・クリア報酬:【ビーストハート】×30000個。
☆ワールドアナウンス。
・発生した【シークレットイベント・歴史に埋もれた王位の行方】が終了するまで、特別ワールド【ビーストキングダム】内全てでPK制限が解除され、デスペナルティが100%増加します。
・発生した【シークレットイベント・歴史に埋もれた王位の行方】が終了するまで、特別ワールド【ビーストキングダム】内でリスポーン出来なくなり、リスポーンする復活の噴水はビーストキングダム以外に最後に立ち寄った街の復活の噴水に変更されます。
・【シークレットイベント・歴史に埋もれた王位の行方】に参加しているプレイヤーはシークレットイベント中に死亡した場合、シークレットイベントが終了するまで特別ワールド【ビーストキングダム】への移動が出来なくなります。
☆シークレットイベントクリア時に、報酬は特別ワールド【ビーストキングダム】内に居るイベントクリアプレイヤー全員が受け取れます。
※イベントクリア時に【ビーストキングダム】に居ないプレイヤーは報酬を受け取る事が出来ません。
◇
エリアを進み、街の門が見えるところまでやって来た私たちは、そのワールドアナウンスを聞いた。
なんか私とライカが賞金首みたいになってるの笑うんだけど。
それにやっぱり、ライカに関するシークレットイベントを発生させるには相応のフラグが必要だったんだろう。なんか特定のイベントをクリアしてないとライカ陣営になれないとか書いてあるし。
どれだけの人が仲間になってくれるのか。
レイド戦始まる時に早々と裏切ったりせず、理由を説明すれば良かったかもしれない。
……いや、情報が流れた結果リアル報酬狙いで私の妨害をする人が絶対に出て来ると予想される以上、下手に仲間を募るのは悪手だった。それは間違いない。
だけど、やっぱり、沢山の人に助けて貰えるライカのチャンスを私が勝手に蹴り飛ばしたと思うと、申し訳なく思ってしまう。
「…………ライカ、ごめんね?」
「きにしない。…………ライカは、であえたのがあなたで、よかった」
胸がキュンキュンする。凄い可愛いこと言われた。テンション爆アゲ。私頑張っちゃうぞ。
「絶対王国取り戻そうね」
「……うん。がんばる」
決意。気合いを入れたら走り出し、そして私は街に乗り込んだ。
「退け退け退け退けぇぇええっ! イベントのメインキャストがお通りだぞぉぉおッッ!?」
「…………プリンセスッ、ボルト!」
恐らくまだどちらの陣営にも参加を決めてなさそうなプレイヤーすら蹴散らして、街の門を突破する。
国の門番や衛兵はライカをどう扱うのか、私には分からない。エルオンがどんな設定をしてるか分からない以上、街の門でごたつくのはゴメンだ。たとえ迷惑行為スレスレだったとしても、一気に突破して城に殴り込むのが良い。
シークレットイベントはシークレットだからシークレットイベントなのだ。ライカ陣営に参加出来る人数が多くない事を考えれば、必然的に糞王の陣営に人が集まる。
時間が経てば経つほど数の優位にボコれるなら、私たちが目指すのは電光石火。無警告で空から爆撃するような過激で鮮烈な
もはやMP回復するアイテムすら一個も残って無い私と比べたら、レイドモンスター級のMP回復量と食いしばり無効のスキルを持つライカはとんでもない猛威を振るう。メイン火力はあくまでライカだ。
ヒイロも相当な回復量を持って辺りを満月の夜に変えまくっては空から月の光を降らせている。
ぶっちゃけ私、いま足でまといだ。
「それでもぉっ! 意地が有るんだよねぇッッ……!」
ここに来るまで、カウンターゲージは最大にしてある。HPも即死を避けつつペインバーストの効果を可能な限り引き出すために五割をキープしている。これで不屈の発動を維持しつつペインバーストの効果を最大の半分だけとはいえ得られるのだ。
王様ぶっ殺すまでMPが思うように回復出来ない私は、消費が少ない割にダメージと対人能力の高いペインバーストをメインに戦いを組み立てる必要がある。
まだシークレットイベントのアナウンスに驚いて固まるプレイヤーも多い中、ゲーム世界っていう異世界に完全適応した廃人はもう既に動き出していて、城までまだ半分の距離も来てないのに私を包囲しようと連携を見せてくる。
-ペインバースト起動。
-カウンターバースト起動。
-マジックショット発動。
「消し飛べオラァンッ!」
「アベヒッ--…………!?」
-クリティカルエッジ起動。
-クイックリッパー起動。
-ペインバースト起動。
「その首置いてけぇゴルァッ!」
「にぎゅっ……!?」
遠距離を潰し、近付いてきた軽戦士の首を刎ね飛ばす。AGIフルスペック出せる環境ならウルトラクリティカルだろうとパーフェクトクリティカルだろうと出せるんだよオラァン!
ちくしょう硬ぇなコイツ往生しろやオラァッ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます