スケッチ2 『青葉玖子について、福寿笑に聞く』
クコちゃんのことだよね。
それならアタシが教えてあげるよ。
みんなもクコちゃんのこと好きになってくれるとうれしいな。
アタシが初めてクコちゃんと出会ったのは、イストリア王国かな。
晴和王国に向かって旅してるクコちゃんに、偶然出会ったの。
あのときはまだ十三歳だったのに、旅してて偉いなって思ったよ。
性格だね。
明るくて、純粋で、元気で、でも物腰が柔らかくて、だれに対しても丁寧な言葉遣いで、その上面倒見もよくて、サツキくんの面倒を見るのは特に大好きみたい。
アタシが言うのもなんだけど、素直すぎて悪い人に欺されないか心配になるときがあるよ。
え?
すでに悪い大臣が欺してるって?
そうなの?
聞いてないよ、そんなの。
なーんだ。
もう全部終わってたんだね。
それなら安心だよ。
魔法についても聞きたいの?
いいよ。教えてあげるね。
クコちゃんは《ハートコネクション》が使えるよ。
これには三つの効果があるの。
その一、《
手をつなぐと、声に出さなくても会話ができる魔法だよ。
その二、《
額を合わせて、お互いの感覚を共有する魔法だね。
その三、《
クコちゃんが額に手を当てた相手に、クコちゃんの記憶の映像を見せることができる魔法なんだ。
他の魔法は王都を出たあとに身につけるから、今はここまでかな。
最後にひと言?
そういえば、クコちゃんにはリラちゃんっていう妹がいるんだけど、初めの頃は二人が姉妹だなんて知らなかったよ。
アキと二人で驚いちゃった。
明るく前向きなクコちゃんの周りには、サツキくんやリラちゃんの他にも素敵な人たちが集まってるし、クコちゃんたちといると飽きないんだ。
ちょっとだけでもクコちゃんのこと、好きになってくれたかな?
お話を聞いてくれたお礼に、《
きっといいことあるよ!
ごきげんよーう!
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