#010 リスタ中央本部ギルド
リスタに着いたのはそれから3日後の事だった、中央本部ギルド前で3人と別れて一人で受付に向かって歩いて行く途中、銀髪の女性剣士に手を挙げようとしていた男性を見つけたので「何するつもりですか、お兄さん」と職質みたいな感じで声をかけた。すると「ガキの分際で! 俺様を誰だと思って居る!」と喚きだした。
俺様って・・・趣味ワル!
「お兄さん、こちらの方の背後に立って刺し殺そうとしていませんでしたか?」
「無視しやがって! コロス!」
男が短剣を振り上げ襲い掛かってくるまでおよそ5秒だと仮定すれば、なんだ・・・怖くない。
先に殺せば、良いじゃン・・・。ホルスターに右手が伸び始めようとしたその時、男の短剣を持った右手ごと宙を舞った。
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「・・・あ?」
素っ頓狂な声を出した男は暫く床に落ちた自分の右手と手首から先の無い右腕を交互に見た後、「ギャアァァァァ!」と悲鳴を上げた。それと同時に俺の左肩に女性の左手が添えられた。
そして、「あたしら【紅】の恩人に、何しやがる!」と聞き覚えのある声が聞こえて来た。
「ん? リリーさん? なんでここに・・・?」
「実は、学院長から直々にリベリアル魔法学院の教師になってくれっていう手紙が来たから報告しに来ただけだよ。 それに、あんたをリベリアルに推薦しようって3人で決めて来たからそれの報告も」
「へ、へぇ~・・・」
リリーはにっこりと微笑むと耳打ちで「それに、いまここで秘密を知られたくないなら一石二丁でしょ?」と言って来た。つまり、報告が出来るし俺の冒険者登録時に後ろ盾になるという事だ――なるほど、たしかにWinWinだな。
「――ッお、おい! 早く回復魔法をかけろ! 命令だ‼」
「ッ・・・」
男の所有物であろうダークエルフの奴隷が男に嫌々だが回復魔法をかけ始めた。
「リリーさん」
「ん?」
「ここで見た事、他言無用で」
「分かっているよ、アルトリア」
俺はここに来る旅路の間に造っていたM14を取り出して、照準を男に向けた。
「よう、クソ野郎。 今日でお前の冒険は終点だ、そしてここがお前の終焉デッド・エンドだ」
吐き捨てるように言うと20発の7,62×51ミリNATO弾を、俺は男の悲鳴に合わせてリズムを取るように撃ち込み始めた。
++++++++
その後、サラさんやアレスタさんが合流してリリーさんから話を聞いた2人が俺を心配して抱きしめ始めた。巨乳なお姉さん3人に抱きしめられるのは、子供の俺からすれば毒だ。しかし、本音を言えば俺の息子が火を噴くぜ!
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