第95話 入寮

その後細かい決まりを教えてもらい、僕が生活する部屋に案内してくれました。


ひ、広い・・・・


寮なのに無駄に広い。

てっきり一部屋しかない小さな部屋だと思っていたのですが、色々様子が変です。


何が変って?


日本で高校を卒業するまで両親とともに住んでいた家、普通の持ち家だったのですが、明らかにそれより広い・・・・


そしてその理由はすぐに分かりました。


「ショースケ様、ここが学院で学ぶ間私達が生活する家なのですね!」


コラリーヌさんがそんな事を言ったので驚きました。

え?僕は一人で寮生活をするんじゃないの?


「流石はオーリグー伯爵さま。学院で学ぶにはちょうどいいでしょう。」


ニネットさんまで。どういう事?


そしてクラリーヌさんとカロリーヌさん、キラリーヌちゃんはもう中に入っている色見て騒いでいます。


「そうですね。我々6人が暮らすには十分でしょう。伯爵さまが間に入って下さったので、しかも前もって寮の確保を行って下さいましたから、こうして6名の共同生活が出来ますね!」


何言っているのか分かりません。


「あれ?ショースケもしかして知らなかった?」


ニネットさん、もしかして知っていました?


この後取り敢えず部屋で落ち着いて話をする事になり、ここで解散になりました。


で、主にコラリーヌさんとニネットさんから説明を受けたのですが、どうした訳かどうやら僕にだけ6名での共同生活の事が伝わっていなかったらしいです。


まあ今更変更はできないそうなので、このまま一緒に暮らす事になるのでしょう。不安だらけですが。


そうそう、なんてったってここはジュリグー魔法学院、つまり学ぶ場所なので、僕達が住むこの部屋と言うべきなのか家と言うべきなのか、個室はちゃんとあるようです。


ぶっちゃけそこで寝たい・・・・


それはあっけなく却下されました。

何故か6人が同じ部屋で寝るようになっていて、それは絶対譲れないそうです。

何で?


そして寮なのに・・・・まあ日本では寮に風呂とトイレがあるのは当たり前なのかな?風呂は共同と言う場所も多いかもしれませんが・・・・ここにはちゃんとトイレもあって、お風呂もあるんです!


しかしこれっていいのでしょうか?


美少女達に囲まれた生活。

それがこの先数年にわたり続く予定なんです。


まあ何とかなるでしょう?

そもそもここには魔法を学ぶために来たのであって、それは彼女らもわかっているはず。

それに、万が一変な事をしようと思っても、例えばコラリーヌさんと何かありそうになっても妹さんやニネットさんがいるから・・・・あ、駄目だ。逆に煽ったり唆す未来しか見えないです。


幸い今日は皆疲れたので、そのまま食事をし、風呂に入り・・・・もちろんイベントなんか起こりませんよ?

6人一緒に寝るとかどうなんだろうと思いましたが、あっという間に朝になっていました。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る