第8話 ゴブリンがいると言う事は?

 ゴブリンって確か魔石以外は碌なものがないんだよね・・・・

 たまに拾った武具・・・死んだ冒険者の死体から奪った武具とか所持してたり・・・・はしないよね。

 肉も食べられないし・・・・オークなら・・・・あれ?

 何でこんな事知ってるの?え?常識?

 そうだっけ・・・・?


 あ、それよりこれ埋めないといけないです。

 血の臭いを嗅ぎつけて、他のゴブリンや魔物が来ちゃったら大変ですからね。


 だけどどうやって?

 あ、スコップあるかな?


 ええと画面画面・・・・

 あ・・・・高いなあ・・・・残高銅貨9枚では・・・・小さいのが買える?


 銅貨5枚(500円)か・・・・ポチっとこ。


 またもや足元に・・・・手で掘る小さいのが。

 残高銅貨4枚(400円)・・・・


 食べ物手に入らない場合、これでなんとかしないといけないですから。


 僕は一生懸命穴を掘ったけど、駄目だ・・・・力が出ない。

 仕方ないので、少しだけ穴を掘って、そこにゴブリンだったものを置き、落ち葉や土をかぶせ・・・・何とかなったかな?


 だけど、僕は気が付いてなかったんです。

 ゴブリンは群れで行動する生き物なんだって事に。


 気が付けばすっかり囲まれています。

 うわ・・・・20体はいるんじゃない?

 これは・・・・逃げるのも無理だよね・・・・


 このままではどうにもならないので、一度木に登ります。

 ゴブリンも登ってくるかもだけど、このまま地面で20体を迎え撃つよりはまし?


 あ、少し慣れたのか身体が軽いです。

 スルスル木に登り・・・・

 登り切った時には、木の周りはゴブリンだらけ・・・・


 どうしようか考える時間もないまゴブリンが登ってきます。


 僕は手にした短剣をゴブリンに投げつけます。

 あれ?いつの間に握ってたっけ?スコップ持ってたはずなんだけど。いやいや木に登るのに何処かに仕舞ったんだっけ?

 うーん、まだボケるには早すぎる気がするんだけど、何か調子が狂うなあ。


 そして投げた短剣はゴブリンの頭を貫通し、更に下にいたゴブリンにまで突き刺さります。

 当然そのゴブリン達は地面に落下。

 そして僕は背後の、さらに言えば下を見ます。あ・・・・やっぱり登ってきてる。

 そのまままた短剣を投げつけます。

 四方八方に投げて投げて投げて投げまくりです!


 気が付けば、地面はゴブリンの死体だらけ。

 残りのゴブリンは少なかったと思うけど、生き残っていたゴブリン達は事態をやっと把握したのか、逃げ去っていきます。


 ふう・・・・もういないよね?

 僕は木から地面に降り、ゴブリンの死体が・・・・うう・・・・気持ち悪いし、くらくらするけど・・・・魔石を拾います。

 全て集めて綺麗にします。


 気が付けば30個ほど・・・・30体もいた?


 拾った魔石を右ポッケに入れると・・・・この右ポッケが買い取ってくれる?

 全部で32個あったみたいで、

【残高:銀貨32枚銅貨4枚(32400円)】

 と出ています。

 ああ、凄いです!沢山です。

 しかし、このゴブリンの死体をどうのこうのは無理なので、急いでこの場から離れます。


 一応通り過ぎる時、短剣で木を少し傷つけます。

 万が一戻ってしまったらこれが目印に・・・・もしかしてぐるぐる回ってたら困るので。


 そうして暫らく進んでいると、ようやく開けた場所へ出ました。

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