(二)-4

「すぐ阿佐ヶ谷署に連絡しろ」

 先輩刑事にそう言われ、メモを取りながら質問していた若手刑事は短く返事をして席を立ち、会議室から出て行った。

「それで、どんなことをされましたか」

「あの男、今付き合っている男性のことを調べたようで、私の家の前で待ち伏せして『アイツは誰なんだ』『あんなやつやめておけ』などと言ってきました」

「他には?」

「一度だけ、助けて欲しいから家に来て欲しいと言われて、あの男の家に行きました」


(続く)

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