歌詞になる前の短編集

白瀬隆

昼休み

青空にまっすぐ伸びた飛行機雲をトンビがくぐりぬけた後、公園が爆発した。

ビアホールでラッキーストライクに夢中の人たちの中、髭の男は2杯目のビールを頼んでいる。


港に立った白い波はすぐに消えた。

船をゆったりと揺らして。


こんにちは


初老の紳士が泣いている女の子に声をかける。

女の子は彼に連れ去られた。


青空に流れ星がもう一つ。

さあ、次は君がさらわれる。

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