ピーターパン症候群 12-27


 大人になるなんて嫌だから、拒み続けた。

 でも、無駄だった。 


 無邪気になれずに引きつる笑顔。

 腹が立って、鏡に拳を叩きつける。


 割れた鏡に映るのは、くたびれた……こどもの面影の消えた醜い顔。


 時間を止めるにはどうすれば?

 そう思った僕の傍らで、鈍色の刃を持ったティンカー・ベルがちりんと笑った。

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