アメジスト 10-19


 昼下がりの光を受けてキラキラと輝く、アメジストの六角柱。

 じっと見ていると不思議な世界に誘われそう。


 夕暮れどき。

 少しだけ鈍くなった輝きに、私はため息をつく。


 どことなく淋しげで、どことなく悲しげな深いパープル。

 それは昼と夜の境目の色によく似ていて……。


 気づけば世界は夜に染まっていた。


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