夢 10-11


 海の見える街で暮らしている夢をみた。


 どんよりとした鈍色の空と、それを全身に受けた憂鬱な海。

 小高い丘から海を見下ろす私は、うつむいてため息をついていた。


 憧れの街。

 こんな気持ち、夢だったらいいのに。


 ハッとしたあとすぐ、カーテンを開ける。

 久しぶりに見る青空が、寝起きの憂鬱をかき消した。

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