続・ヨウシュヤマゴボウ 10-6



「そういえば、どうなったかな?」


 少し前から気になっていたアイツを覗いてみる。

 緑色で固そうだった実はよく熟れて、毒々しい紫色に染まっていた。


「小さいころはこれを潰して遊んで……楽しかったな、あのころは」


 ボソリと呟き、手のひらを見る。

 それは可愛い手とは程遠い、毒に染まった手であった。

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