ペパーミントブルース 6-20



 雨上がりの朝。

 山にはもやがかかってる。


 斜面に茂った新緑がミルクのヴェールをかぶり、その色はさながらペパーミント。

 睡眠不足の眠い頭を揺り起こしてくれた。


 そのときひゅうと風が吹いた。

 瞬間、胸に走る哀愁。


 どこか爽やかで、どこか苦い。

 とある季節を思い出すような、ペパーミント色の風だった。

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